学校カウンセラー大幅増へ 被災地小中高に千数百人 児童生徒の心をケア
2011年4月13日 提供:共同通信社
文部科学省は13日、東日本大震災で被災した児童生徒の心をケアするため、被災地の小中高校などに千数百人規模で、臨床心理の専門的知識を持つスクールカウンセラーを新たに配置する方針を決めた。2011年度第1次補正予算案に関連予算として約30億円を盛り込む。
新学期を迎えた教育現場からは、震災で家族が亡くなって落胆したり、長期の避難所暮らしで心身に影響が出たりする児童生徒の続出を懸念する声が強い。集団避難で転校した子どもが新たな環境に適応できるようにケアする必要性も指摘されている。
岩手、宮城、福島3県の調査によると、今月1日現在、震災で両親が死亡・行方不明になった孤児は少なくとも73人で、家族の中で誰かを失った児童生徒は相当数に上るとみられる。
今回、配置対象となるのは、災害救助法が適用された青森、岩手、宮城、福島、茨城など各県の市町村にある国公私立の小中高校など。現在配置されているカウンセラーの就業時間を延長するためなどに補正予算を使うことも可能という。
スクールカウンセラーは、児童生徒だけでなく保護者の相談相手にもなり、学校再開で負担が強まる教員にも助言する。文科省は、被災した教員をサポートする役割も期待している。
文科省によると、09年度の公立小中学校のスクールカウンセラーは約6100人。
※スクールカウンセラー
小中高校などに配置され、いじめや不登校といった悩みのほか、災害や事件が起きた際に子どもの相談を受ける専門家。教職員や保護者にもアドバイスする。精神科医や臨床心理士が担当することが多いが、児童生徒の相談業務に一定の経験を持つ人もなれる。文部科学省によると、2011年度は小学校約1万2千校、中学校約9900校に配置できるよう当初予算が計上されている。
2011年4月13日 提供:共同通信社
文部科学省は13日、東日本大震災で被災した児童生徒の心をケアするため、被災地の小中高校などに千数百人規模で、臨床心理の専門的知識を持つスクールカウンセラーを新たに配置する方針を決めた。2011年度第1次補正予算案に関連予算として約30億円を盛り込む。
新学期を迎えた教育現場からは、震災で家族が亡くなって落胆したり、長期の避難所暮らしで心身に影響が出たりする児童生徒の続出を懸念する声が強い。集団避難で転校した子どもが新たな環境に適応できるようにケアする必要性も指摘されている。
岩手、宮城、福島3県の調査によると、今月1日現在、震災で両親が死亡・行方不明になった孤児は少なくとも73人で、家族の中で誰かを失った児童生徒は相当数に上るとみられる。
今回、配置対象となるのは、災害救助法が適用された青森、岩手、宮城、福島、茨城など各県の市町村にある国公私立の小中高校など。現在配置されているカウンセラーの就業時間を延長するためなどに補正予算を使うことも可能という。
スクールカウンセラーは、児童生徒だけでなく保護者の相談相手にもなり、学校再開で負担が強まる教員にも助言する。文科省は、被災した教員をサポートする役割も期待している。
文科省によると、09年度の公立小中学校のスクールカウンセラーは約6100人。
※スクールカウンセラー
小中高校などに配置され、いじめや不登校といった悩みのほか、災害や事件が起きた際に子どもの相談を受ける専門家。教職員や保護者にもアドバイスする。精神科医や臨床心理士が担当することが多いが、児童生徒の相談業務に一定の経験を持つ人もなれる。文部科学省によると、2011年度は小学校約1万2千校、中学校約9900校に配置できるよう当初予算が計上されている。