バスで異変、難病生徒死亡 救急要請まで16分、宮城
2019年5月21日 (火)配信共同通信社
宮城県は20日、難病の筋ジストロフィーを患い県立名取支援学校(名取市)の高等部に通う生徒が17日朝、通学用のスクールバス内で心肺停止になり、救急搬送先の病院で死亡が確認されたと発表した。同乗する関係者が生徒の異変に気付いてから119番まで16分かかったが、県は死亡との因果関係は不明と説明している。
県や学校によると、生徒は17日午前8時8分に乗車。顔色が悪いため、乗り降りを補助する要員の女性が同21分に学校へ連絡したが、容体を見るため養護教諭を派遣することなどを校内で検討していた結果、女性が救急要請するのが同37分になった。13分後に救急車が到着したものの、既に生徒の心肺は停止していた。
死因は、喉にたんを詰まらせたための窒息だった。生徒は普段から1日3回程度、校内でたんの吸引を受けていた。
遠藤浩一(えんどう・こういち)校長は記者会見で「緊急時の態勢を見直し、今後は救急車を呼ぶかどうかの判断を早くできるようにしたい」と話した。