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水深1mプール飛び込み大事故に 「授業で禁止」がなぜ

2019年05月21日 08時15分07秒 | 事故事件訴訟
水深1mプール飛び込み大事故に 「授業で禁止」がなぜ
有料記事 学校の死角
木村健一、北林晃治 2019年5月20日18時28分

【動画】中学校の水泳の授業で、プールに飛び込んで障害を負った新嵩晃崇さん。特別支援学校を経て、現在は大学で学んでいる

大学のキャンパスを移動する新嵩晃崇さん=2019年4月15日、沖縄県宜野湾市、伊藤進之介撮影

 プールでの飛び込みは、小中学校の体育の授業で禁じられているが、重大な事故が後を絶たない。なぜ危険なのか。取材すると、学校のプールの構造的な背景も見えてきた。

島で生まれ育ち、泳ぎは得意だった
 しゃがんだ形から水面へ。頭を打った感じはなかったが、体がしびれ、動かなくなった。新嵩晃崇(あらたけあきたか)さん(20)は、あの瞬間を覚えている。
 日本最西端の与那国島。2013年7月、中学3年の11人で水泳の授業を受けていた。場所は沖縄県与那国町立プール。習うのはこの日が初めてだった。2回目の飛び込みで、プールの底に頭を打ち、頸椎(けいつい)を損傷して首から下が動かなくなった。
 晃崇さんは、石垣島の病院で首を固定する手術を受けた。その後、寝たきりのベッドで、頭をわしづかみにされるような痛みに泣いて過ごした。「死んだ方がよかった」。家族には、そう言った。
 ある日、好きなゲームをしている夢を見た。だが、目覚めた自分の体は動かない。現実に押しつぶされそうになった。
 それでも、福岡の病院でリハビリに取り組んだ。1年後に退院。「もう一度ゲームをしたいという思いで、少しずつ動けた」と振り返る。
 沖縄本島の特別支援学校を経て昨年、沖縄国際大に入学した。支援学校では、情報処理やウェブデザインなど四つの資格を取得した。今は、母あすかさん(47)の介助を受けながら車いすでの生活を続ける。
 島で生まれ育ち、泳ぎは得意だった。海によく飛び込んでいた。それでも事故は起きた。小学生も使うプールの水深は、約1メートル。「浅すぎた」と晃崇さん。
 あすかさんは「車いすの日々は一生続く。こんな事故が二度とないように、学校の先生は我が子と思って細心の注意を払ってほしい」と話す。
 相次ぐ飛び込み事故を受け、国は学習指導要領を改訂。小学校は2011年度、中学校は12年度から授業での飛び込みを禁じていた。この学校の授業で、なぜ飛び込みは行われたのか。町教育委員会は取材に「記録がなく、詳しい経緯は分からない」と述べた。
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福島復興を演出する政権 避難者少なく見えるカラクリ

2019年05月21日 07時31分16秒 | 行政
福島復興を演出する政権 避難者少なく見えるカラクリ
有料会員限定記事
石塚大樹、石塚広志、太田成美 2019年5月20日21時50分

アイドルグループ「TOKIO」のメンバーと安倍晋三首相が食事をした2日後に投稿された、笑顔の記念写真。安倍首相はツイッターにも投稿した=首相官邸インスタグラムから

安倍晋三首相が政権に復帰して6年半。権力が放つ強い磁力に吸い付けられるように、首相官邸の意向が霞が関で忖度(そんたく)される構図が強まっている。それが社会に影響を及ぼし、さらに政権基盤を強める「磁界」を形成していく――。長期政権がもたらす政治、社会の変容について、夏の参院選を前に考える。
首相、事故現場にスーツで 炉内の燃料、取り出し方針は未定
 世界最悪レベルの事故を起こした東京電力福島第一原発。4月14日、メルトダウンした1~3号機から100メートルほど離れた海抜35メートルの高台に、安倍晋三首相は防護服とマスクをつけず、スーツ姿で車から降り立った。
 東電側から廃炉作業の現状について説明を受けた首相は「防護服に身を固めることなく、スーツ姿で見られるようになった。着実に廃炉作業も進んでいる」。視察後の作業員らとの懇談でも「5年前に視察した時は防護服に身を固めた。今回はスーツ姿で視察ができた」と繰り返した。
 5年半ぶりとなる原発視察。首相周辺は、防護服やマスクをつけない姿をメディアに取り上げさせることで見栄えを良くし、「復興の進み具合をアピールすること」を狙ったと認める。
 だが、1~3号機周辺の屋外で、防護服とマスクをつけないことが許されるのはバスの車内と視察用の高台だけで、高台視察は6分ほど。高台の放射線量は毎時100マイクロシーベルト超と高く、長居は許されない。
 スーツ姿が可能になったのは、飛び散った放射性物質が舞わないように地面がモルタルなどで覆われたことが主因で、廃炉作業の主眼である燃料デブリは炉心に残ったまま。周辺の線量は極めて高く、取り出し方法すら決まっていない。
 首相が2013年の東京五輪・パラリンピックの招致演説で「アンダーコントロール(管理下にある)」と安全性を強調した第一原発の汚染水やその処理水は減るどころか、いまなおたまり続けている。



ばばの思い
原発は負の遺産
人間は地球を死へと追いやる。
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