温泉クンの旅日記

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富山、氷見温泉(2)

2021-02-14 | 温泉エッセイ
  <富山、氷見温泉(2)>

「えっ、これが別館?」

 

 高台を駆け登るとそこは広い駐車場になっていて、七割がた車で埋まっていた。見回すと、一角に建っていた別館の元湯「潮の香亭」は、日帰り温泉施設だった。わたしはてっきり、離れがならぶ高級宿泊棟かと思っていたのだ。
 まあ、いいや。せっかくだ、温泉を試すとするか。

 奥にある大浴場の岩風呂に入ると、もうもうと湯気が立ちこめていた。
 掛け湯をして、褐色の濁り湯なので足元に気をつけて進み、身をじわじわと沈めていった。
(これは、なかなかいいじゃないか)

 
        (「うみあかり」のHPより拝借)

 源泉掛け流し、温泉成分も濃い目、熱めで泉温もたいへんよろしい。「古代の湯」とも呼ばれるアルカリ性の高張性温泉で、大地の恵みと活力を感じられて大満足である。あの助言に従って大正解、元気をもらえたのであった。
 岩井戸温泉の1号井(泉温56.8度)がこの別館「潮の香亭」に、2号井(泉温52.2度)が本館のホテルにと、二つの自家源泉を引いているそうだ。
 
 すっかり温まっていったん部屋に戻ると、氷見市からいただいた二枚のクーポン券と財布を持って一階売店に行き土産物と地酒を購入した。

 

 部屋の窓際にある椅子に座る。宿到着時のルーティンを本館、別館とも一気呵成、バカみたいに(みたい、じゃないって!)こなしたのでやれやれと、とりあえず買ってきた日本酒を飲むことにした。

 

 すぐ下の国道160号線を七尾、穴水と海岸沿い北上していけば、いつか訪ねた「ぼら待ちやぐら」があるはずだ。なんとも懐かしい。

 夕食の時間になり、食事処へいくと、一人なので窓際のカウンター席を勧められた。
 窓ガラスの前に置かれたランプの、あたりに投げかける光がなかなかの雰囲気をだしている。

 

 まず運ばれてきたのは、厳選旬のお造り盛りと海幸こわけ彩八鉢の「富山湾の玉手箱」である。

 

 お造りは寒ブリ、鯛、白エビの昆布締めだ。ます寿司、氷見イワシの唐揚げ、カニの身ぬき酢、ふぐの糸作り、氷見産ナガラモ、ホタルイカピリ辛、白エビ甘酢、氷見イワシすりみ揚げと小鉢が囲む。
 ほらね、やっぱり読み通りだ。寒ブリ出たじゃないか。ずらりと勢ぞろいした豪勢な酒の肴に魅せられ、手をあげて係の人を呼び熱燗を頼んだ。

 玉手箱の次はあったかいお魚料理。

 

 料理長おすすめの一品「すずきのポティロン(ポチロン)スープ」。秋限定のオリジナル料理だそうだ。かぼちゃはフランス語でポティロンという。デミグラスソースと野菜スープがかぼちゃにしみこんでいるので、スプーンでかぼちゃを崩しながら食べるそうだが、甘いかぼちゃが苦手なので中だけ食べた。

 次が「黒部名水ポークのコラーゲンしゃぶしゃぶ」である。
 
 

 

 

 鍋にコラーゲンボールを入れる。コラーゲンがとけて沸騰したら、はじめにたっぷりの葱を入れ、次にポーク、最後に蕎麦を投入する。蕎麦はそばつゆで食べるのだが、薬味がわさび、柚子胡椒、ラー油とあって味の変化が楽しめた。

 〆のごはんに「氷見牛のネギ味噌そぼろ」。

 

 そのまま、そぼろのせで軽く食べ、次いで、出汁をかけてだし茶漬けにして食べる。締めにはばっちりの茶漬けだった。

 

 デザートは「ティラミ麩」というらしい。(なんか、でかいな)

 

 氷見の老舗和菓子屋のティラミスと、麩の老舗の麩を合わせたもので、和と洋の味が楽しめるという。けっこうでかいな、と思ったが麩なので珍しく食べきった。



  ― 続く ―


   →「ぼら待ちやぐら」の記事はこちら
   →「富山、氷見温泉(1)」の記事はこちら
   →「能登の風景(1)」の記事はこちら
   →「能登の風景(2)」の記事はこちら
   →「能登の風景(3)」の記事はこちら


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