温泉クンの旅日記

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朝の平和記念公園

2010-05-23 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <朝の平和記念公園>


 旅先での朝は早い。
 早起きというよりは、早寝なのである。
 
 昨日はチェックインをすると、部屋に荷物をおいて身軽になり、広島の繁華街まで足を伸ばした。



 お好み焼きの「ねぎ焼き」で呑もうかと「お好み村」までいってみたが、観光客が列をなして並んでいてあきらめた。
 しばらく手頃な店を探して一帯をうろうろ歩いていたが、出張の際に何度かいったことのある食堂に結局決めた。店に入るとガラス張りのケースに皿にはいった料理が並び、客をそれを選んで温めたりしてもらい呑んだり食べたりできるシステムだ。

 最近、東京でも「なんとか食堂」とかいって同じスタイルの店ができているが、その原型である。
 煮魚の皿をとり、濃いめの焼酎の水割りのジョッキを注文した。店の閉店時間の九時までに四、五杯を呑んでタクシーを奮発して宿に戻りそのまま倒れこむようにベッドにはいったのだった。

 宿から平和記念公園は近いので散歩がてら行ってみる。



 近づくほどに、厳粛な気分になってくる。伊勢神宮とかの神聖な結界にはいったときに感じるのと同質のものだ。

 現在の平和記念公園のある中島地区・・・昭和二十年八月六日、原子爆弾はこの頭上で炸裂した。

 平和資料館まえの花壇は咲き乱れていた。



 資料館のところでは、二十名くらいの広島市民がラジオ体操をしていた。

「フラワーフェスティバル」という大規模なイベントがあるようだ。


 
 慰霊碑の向こうに原爆ドームがあった。



 振り返れば平和の灯、平和の池、平和資料館が一直線に並んでいる。



 原爆の子の像だ。



 公園内にはいたるところに碑や像がある。



 原爆ドームは公園の北側、川を渡ったところにあった。



 早朝でひとが少ないがたまに観光客らしい人たちとすれ違っても、あまり観光気分は感じられなかった。

 この公園内に満ちている静謐な「気」に染まって、能天気な旅気分が、初夏の日差しを受けた氷が融けるようにみるみる消滅していく。
わたしは足早に宿に戻ることにした。



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