<読んだ本 2025年1月と2月>
ガラケー携帯からスマホに変わっても、待受画面にはあいかわらず、愛猫の写真を一途に使い続けていた。
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スマホの待受画面には「ホーム」と「ロック画面」と二通りあることに、遅まきながら最近、やっと気がついた。ということは、その両方ともに、知らぬ間にだがわたしは愛する“ニャンコ”に設定していたようだ。
ふむ、そうか。
ロック画面だけでも、この“隠し目付”役の<超ド級>、厳しい眼力の看視みたいな視線から逃れようと、奈良・東大寺の大仏様に変えてみた。
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(これは・・・けっこういいではないの!)
<招き猫>に<大仏>とはなんとも縁起が良さそう。すぐにでも幸運が舞い込みそうだ。
・・・ならば、浮き浮きする旅気分のときのための待受画面もあったらいいのでは、と思いつく。
独り旅だから、すこしは寂しい。旅の御伴には、ここはやっぱり美人がいい。
インスタをやっているので、コレクション画像のストックはしこたまある。といってもパンパンに膨れた風船のような豊胸に“AI”で加工した美女はないからね。脇から覗かれたときのことを考えると、有名な日本女優はやめておいたほうがよさそうだ。
厳選に厳選を重ねた結果、旅ヴァージョンの「ホーム画面」に決めた画像。
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そして「ロック画面」の画像。
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さっそく昨年の最後の旅に使ってみたら、隠し目付の強烈な睨みがなくなったためか解放感が増し、存分に旅を愉しめてすこぶるいい感じだった。
旅している心に時折ビュウと吹く、隙間風がもたらす寒気を和らげてくれたのである。
さて、1月と2月に読んだ本ですが、ルーティン通りの7冊でのスタートでした。
1. ◎契り橋 あきない正傳金と銀 特別巻上 高田郁 角川春樹事務所
2. ○陰流苗木 芋洗河岸 1 佐伯泰英 光文社文庫
3.○用心棒稼業 芋洗河岸 2 佐伯泰英 光文社文庫
4.○水戸黄門 上 山岡荘八 春陽文庫
5.○水戸黄門 下 山岡荘八 春陽文庫
6.○片意地へんくつ一本気 下田うなぎ屋風流噺 高橋治 文春文庫
7.○沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 夢枕獏 角川文庫
「契り橋 あきない世傳金と銀 特別巻 上」より。
古手商の近江屋の本店は近江八幡にあり、江戸店を任されている久助という支配人には、五鈴屋江戸本店はどれほど助けられているかしれない。古希を迎えた久助は若い者に店を任せ近江に“隠居仕舞登り“をすることに決め、“年寄眼”で落ち込む六歳下の五鈴屋小頭役で店主幸の片腕のお竹を、その旅の同行に誘う。
お竹は悩みに悩み、そして、寿命の尽きるまで幸の傍で五鈴屋の商いを続けようと決める。
『「月日は百代の過客にして、行き交う年もまた旅人なり――前に、お竹さんにその話をしたことがありました」
へぇ、とお竹は深く頷く。
「よう覚えています」
迷いのない返事に、久助はゆるりと頬を緩めた。
「お竹さんも、私も、長い旅路を行く過客のひとりです。登りをご一緒してもしなくても、互いの人生はまだまだ続く。旅の途中で、あなたというひとに巡り逢うことが出来て、私はほんに幸せ者です」
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この先も、あなたが己の旅路を歩いておられるのを思えば、何より励まされます、と旅人は温かに言い添える。
お竹には、久助の言葉こそがしみじみと嬉しく、ありがたかった。
東仲町の木戸が見えたところで、男は立ち止まる。
「旅の続く限りは、『二度と逢うことはない』とは決めずにおきましょう」
いつか、何処かの旅の空で。』
旅好きのわたしとしては、なんとも心に残った部分だった。
→「読んだ本 2024年11月と12月」の記事はこちら
ガラケー携帯からスマホに変わっても、待受画面にはあいかわらず、愛猫の写真を一途に使い続けていた。
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スマホの待受画面には「ホーム」と「ロック画面」と二通りあることに、遅まきながら最近、やっと気がついた。ということは、その両方ともに、知らぬ間にだがわたしは愛する“ニャンコ”に設定していたようだ。
ふむ、そうか。
ロック画面だけでも、この“隠し目付”役の<超ド級>、厳しい眼力の看視みたいな視線から逃れようと、奈良・東大寺の大仏様に変えてみた。
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(これは・・・けっこういいではないの!)
<招き猫>に<大仏>とはなんとも縁起が良さそう。すぐにでも幸運が舞い込みそうだ。
・・・ならば、浮き浮きする旅気分のときのための待受画面もあったらいいのでは、と思いつく。
独り旅だから、すこしは寂しい。旅の御伴には、ここはやっぱり美人がいい。
インスタをやっているので、コレクション画像のストックはしこたまある。といってもパンパンに膨れた風船のような豊胸に“AI”で加工した美女はないからね。脇から覗かれたときのことを考えると、有名な日本女優はやめておいたほうがよさそうだ。
厳選に厳選を重ねた結果、旅ヴァージョンの「ホーム画面」に決めた画像。
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そして「ロック画面」の画像。
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さっそく昨年の最後の旅に使ってみたら、隠し目付の強烈な睨みがなくなったためか解放感が増し、存分に旅を愉しめてすこぶるいい感じだった。
旅している心に時折ビュウと吹く、隙間風がもたらす寒気を和らげてくれたのである。
さて、1月と2月に読んだ本ですが、ルーティン通りの7冊でのスタートでした。
1. ◎契り橋 あきない正傳金と銀 特別巻上 高田郁 角川春樹事務所
2. ○陰流苗木 芋洗河岸 1 佐伯泰英 光文社文庫
3.○用心棒稼業 芋洗河岸 2 佐伯泰英 光文社文庫
4.○水戸黄門 上 山岡荘八 春陽文庫
5.○水戸黄門 下 山岡荘八 春陽文庫
6.○片意地へんくつ一本気 下田うなぎ屋風流噺 高橋治 文春文庫
7.○沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一 夢枕獏 角川文庫
「契り橋 あきない世傳金と銀 特別巻 上」より。
古手商の近江屋の本店は近江八幡にあり、江戸店を任されている久助という支配人には、五鈴屋江戸本店はどれほど助けられているかしれない。古希を迎えた久助は若い者に店を任せ近江に“隠居仕舞登り“をすることに決め、“年寄眼”で落ち込む六歳下の五鈴屋小頭役で店主幸の片腕のお竹を、その旅の同行に誘う。
お竹は悩みに悩み、そして、寿命の尽きるまで幸の傍で五鈴屋の商いを続けようと決める。
『「月日は百代の過客にして、行き交う年もまた旅人なり――前に、お竹さんにその話をしたことがありました」
へぇ、とお竹は深く頷く。
「よう覚えています」
迷いのない返事に、久助はゆるりと頬を緩めた。
「お竹さんも、私も、長い旅路を行く過客のひとりです。登りをご一緒してもしなくても、互いの人生はまだまだ続く。旅の途中で、あなたというひとに巡り逢うことが出来て、私はほんに幸せ者です」
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この先も、あなたが己の旅路を歩いておられるのを思えば、何より励まされます、と旅人は温かに言い添える。
お竹には、久助の言葉こそがしみじみと嬉しく、ありがたかった。
東仲町の木戸が見えたところで、男は立ち止まる。
「旅の続く限りは、『二度と逢うことはない』とは決めずにおきましょう」
いつか、何処かの旅の空で。』
旅好きのわたしとしては、なんとも心に残った部分だった。
→「読んだ本 2024年11月と12月」の記事はこちら
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