角館をぶらり歩く （１）

　　＜角館をぶらり歩く（１）＞　

　いつ行っても賑やかな観光地が、どうしたことか、ひと気がぱったり絶える瞬間
に遭遇することがある。



　この日の角館がそうだった。





　角館駅である。



　案内図によると、駅から一本道をまっすぐ歩きぶつかったら右にあるけば角館の
武家屋敷地区だ。左に曲がると日帰りの角館温泉がある。悪くない温泉だ。

　武家屋敷にはいってすぐにある、稲庭饂飩の佐藤養助商店。





　いまの当主がわたしの知人の同級生なので、稲庭饂飩といえばこの店のものを
買う。
　土産の饂飩を買って、サービスの饂飩の「切りおとし」をビニール袋につめた。
これは汁物や鍋物などにいれると、ひと味旨くなるので重宝なものだ。味噌汁に
いれてもいける。



　猫グッズを専門にいろいろと扱っている店。縁側で喫茶もやっている。
　ゆっくりと店内を見回ってから、喉がかわいたので、縁側にまわって冷たいサイ
ダーをいただいた。



　仁手古（にてこ）サイダーは、名水百選の六郷湧水郡のなかでもっとも湧水量が
多いニテコ清水の天然水を使って作られた地サイダーである。
　ベースの水がいいのとあんまり甘くないので、すっと喉を落ちていく。

　訊けば、もちろん猫を飼っているそうで、それとなく敷地を見回ったが残念なが
ら猫はみつからなかった。
　
　　　―　続く　―