温泉クンの旅日記

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道後温泉本館(2) 愛媛・松山

2008-11-03 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <道後温泉本館(2)>



 魅力ある公衆浴場でこれほどの建物は、すぐに思い出せるのは別府の竹瓦温泉
ぐらいなものか。





 本館正面玄関には「道後温泉」と書かれた、なんとも味わい深い書体の額が掲示
されているが、文字は松山出身の画家の村田英鳳によるそうだ。



 簾が良く似合う建物である。
 めぐらされた柵もとても洒落たものだ。白鷺だろうか。





 なかにある「又新殿(ゆうしんでん)」は日本で唯一の皇室専用浴室があり、
御影石の最高級といわれる庵治石をふんだんに使った浴槽や、控え室、珍しいトイ
レなどが見学できる。これまでに十人ほどの皇族が入浴しているらしいが、ここ
五十年くらいはまったく使用されていないそうだ。 
 三階一番奥の個室に、夏目漱石ゆかりの資料の置かれた部屋「坊つちやんの間」
があり、開放されている。

 浴場は「神の湯」と「霊(たま)の湯」があり、神の湯入浴のみが四百円。
 わたしは甘いものが好きでもないので、もちろん、このコースを選ぶ。



 これより高い切符は浴衣、お茶、お菓子のサービスがある。霊の湯は貸タオルつ
きである。
 神の湯に入浴し、二階の大広間で休憩すると八百円。 霊の湯、神の湯に入浴
し、二階の広間で休憩が千二百円。 霊の湯、神の湯に入浴し、三階の個室で休憩
するのが千五百円。

 四種類の券のなかからひとつ選び、入口の右側の窓口で切符を買って、履物を
脱いで上に上がり、入り口で券を渡す。
 かつては源泉そのままだったが、現在は愛媛県の条例(2003年10月施行)による
指導もあり塩素が加えられている。 温泉好きにはとても悲しいことだ。



 一番上にある「振鷺閣(しんろかく)」 では朝六時、正午、午後六時に、刻太
鼓(ときだいこ)が「ドーン、ドーン」と鳴らされる。朝六時は太鼓の音とともに
一番風呂にはいれるのだ。



 本館の再修復が予定されているようだが、この歴史ある建物だからこそ、温泉が
たいしたことはなくても観光客は訪れるのである。
 建物が醸し出す風情を変えてほしくないものだ。


  →「道後温泉本館(1)」の記事はこちら
  →「別府八湯 竹瓦温泉」の記事はこちら

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