<読んだ本 2012年10月>
今月もあちこちへ精力的に出かけてしまった。
中央本線の沿線には味のあるわたし好みの駅が多い。
ふた駅ほど写真を撮ろうと思い、車を走らせた。

ここは富士見駅である。(もうひとつの肝心な駅は別のブログで)
開業なんと百年を超える。
スーパーあずさはすべて通過だが、普通列車と特急あずさの一部が停車する。この辺の標高は955メートルあり、中央本線の各駅では最も高い駅である。だから空気がひんやりとして涼しい。
標高が100メートル高くなるごとに気温が0.6度づつ低下するというから、ここらは6度低いことになる。平地で22度ほどの今日は、16度くらいか。
乗降客が沿線では比較的多い(一日約千人)のだろうか、立ち食い蕎麦の店が端のほうにあった。

品書きを見ると、馬肉そばとか大きな鶏の唐揚げを載せた山賊そばとか野沢菜天など信州らしいメニューもある。

出汁のいい匂いが食欲をそそる・・・というより食欲中枢を鷲掴みにされた。
一番安い蕎麦でも軽く食べてみようと、注文すると駅の待合室に設置してある券売機で食券を買ってくれと言う。
木製の新しい椅子が並べられた待合室に入り、一番安いかけそばの券を買った。
わざわざまた外へ出なくても、券売機の横の小さなカウンターでも注文できるようになっている。
(なるほど、ここで受取って椅子に座って食べられるのだな・・・)
かけなのに、天かすをサービスで載せてくれたのでたぬき蕎麦に格上げだ。

出汁もいいが、さすがは信州、侮れない。立ち食い蕎麦でも蕎麦が旨い。
このレベルを東京のどこかの駅で提供すれば、間違いなくたちまち話題になるだろう。
駅から少しあるくと閑散としているが、商店街らしい町並みがあった。

「青い鳥」のドラマによく出てきた食堂は、残念ながらいまはもうない。
さて、今月に読んだ本ですが、10月もまあまあの7冊、今年の累計で62冊です。なんとか今年も70冊は超せそうだ。
1.○ラブソファに、ひとり 石田衣良 角川書店
2.○立川談志 落語独り会1 立川談志 三一書房
3. ○鬼役2 刺客 坂岡真 光文社文庫
4. ◎贖罪 湊かなえ 双葉文庫
5. ○邪魔(上) 奥田英朗 講談社文庫
6. ○邪魔(下) 奥田英朗 講談社文庫
7. ○鬼役3 乱心 坂岡真 光文社文庫
「ラブソファに、ひとり」は短編集なのだがレベルが石田衣良にしてはいまひとつだ。
落語「ずっこけ」のなかにでてくるのだが、
『亜米利加のある所、亜米利加の田舎、もっとも亜米利加はほとんど田舎だが、
もっと田舎で、大字亜米利加字亜米利加。
この村に、百二十歳まで長生きをしている爺さんがいた。
この爺さんに長生きの秘訣を聞いたら、
「酒を飲まんこっちゃ」
といったという。
これは結構、これです、とばかりに禁酒運動の連中が、この爺さんを全国に紹介
して、酒を飲まない良さ、飲む悪さを宣伝しようと出掛けて行った。
さて、爺さんのインタビューともなったが、困ったことに爺さん、いささか耄碌
していて、いってることがよく判らない。おまけに隣の部屋に酔っぱらいがいて、
怒鳴るの、暴れるの、始末が悪い。
あまりの喧(うる)ささに、
「ねえ、お爺さん、隣で暴れている酔っぱらいはいったい何者なんで?」
「困ったもんです。また親父が酔っぱらって暴れてるんでさ」
西洋の諺に、
“酒は水より害はない、疑る前に、洪水を見よ”
酒も「百薬の長」ということだ。
「贖罪」は、いまだ人気があるようなので内容には触れないが、筋といい文章といい達者だと思う。
映画化されているそうなので、DVDでも借りて観てみたい。
「鬼役」は劇画調の描写がだいぶ減って、なんとか○印になってきた。
「邪魔」は面白かったが、わたしには肝心のラスト部分が消化不良だった。
→「読んだ本 2012年9月」の記事はこちら
今月もあちこちへ精力的に出かけてしまった。
中央本線の沿線には味のあるわたし好みの駅が多い。
ふた駅ほど写真を撮ろうと思い、車を走らせた。

ここは富士見駅である。(もうひとつの肝心な駅は別のブログで)
開業なんと百年を超える。
スーパーあずさはすべて通過だが、普通列車と特急あずさの一部が停車する。この辺の標高は955メートルあり、中央本線の各駅では最も高い駅である。だから空気がひんやりとして涼しい。
標高が100メートル高くなるごとに気温が0.6度づつ低下するというから、ここらは6度低いことになる。平地で22度ほどの今日は、16度くらいか。
乗降客が沿線では比較的多い(一日約千人)のだろうか、立ち食い蕎麦の店が端のほうにあった。

品書きを見ると、馬肉そばとか大きな鶏の唐揚げを載せた山賊そばとか野沢菜天など信州らしいメニューもある。

出汁のいい匂いが食欲をそそる・・・というより食欲中枢を鷲掴みにされた。
一番安い蕎麦でも軽く食べてみようと、注文すると駅の待合室に設置してある券売機で食券を買ってくれと言う。
木製の新しい椅子が並べられた待合室に入り、一番安いかけそばの券を買った。
わざわざまた外へ出なくても、券売機の横の小さなカウンターでも注文できるようになっている。
(なるほど、ここで受取って椅子に座って食べられるのだな・・・)
かけなのに、天かすをサービスで載せてくれたのでたぬき蕎麦に格上げだ。

出汁もいいが、さすがは信州、侮れない。立ち食い蕎麦でも蕎麦が旨い。
このレベルを東京のどこかの駅で提供すれば、間違いなくたちまち話題になるだろう。
駅から少しあるくと閑散としているが、商店街らしい町並みがあった。

「青い鳥」のドラマによく出てきた食堂は、残念ながらいまはもうない。
さて、今月に読んだ本ですが、10月もまあまあの7冊、今年の累計で62冊です。なんとか今年も70冊は超せそうだ。
1.○ラブソファに、ひとり 石田衣良 角川書店
2.○立川談志 落語独り会1 立川談志 三一書房
3. ○鬼役2 刺客 坂岡真 光文社文庫
4. ◎贖罪 湊かなえ 双葉文庫
5. ○邪魔(上) 奥田英朗 講談社文庫
6. ○邪魔(下) 奥田英朗 講談社文庫
7. ○鬼役3 乱心 坂岡真 光文社文庫
「ラブソファに、ひとり」は短編集なのだがレベルが石田衣良にしてはいまひとつだ。
落語「ずっこけ」のなかにでてくるのだが、
『亜米利加のある所、亜米利加の田舎、もっとも亜米利加はほとんど田舎だが、
もっと田舎で、大字亜米利加字亜米利加。
この村に、百二十歳まで長生きをしている爺さんがいた。
この爺さんに長生きの秘訣を聞いたら、
「酒を飲まんこっちゃ」
といったという。
これは結構、これです、とばかりに禁酒運動の連中が、この爺さんを全国に紹介
して、酒を飲まない良さ、飲む悪さを宣伝しようと出掛けて行った。
さて、爺さんのインタビューともなったが、困ったことに爺さん、いささか耄碌
していて、いってることがよく判らない。おまけに隣の部屋に酔っぱらいがいて、
怒鳴るの、暴れるの、始末が悪い。
あまりの喧(うる)ささに、
「ねえ、お爺さん、隣で暴れている酔っぱらいはいったい何者なんで?」
「困ったもんです。また親父が酔っぱらって暴れてるんでさ」
西洋の諺に、
“酒は水より害はない、疑る前に、洪水を見よ”
酒も「百薬の長」ということだ。
「贖罪」は、いまだ人気があるようなので内容には触れないが、筋といい文章といい達者だと思う。
映画化されているそうなので、DVDでも借りて観てみたい。
「鬼役」は劇画調の描写がだいぶ減って、なんとか○印になってきた。
「邪魔」は面白かったが、わたしには肝心のラスト部分が消化不良だった。
→「読んだ本 2012年9月」の記事はこちら
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます