荒浜の今

３・１１の震災の日。
ライフライン全て絶たれてロウソクの灯りで過ごした夜。
ラジオから聴こえてきた衝撃的なニュース。
「若林区荒浜に２００から３００人の遺体が・・・」
結局は混乱の中、不確かな情報が事実のように報道されたのだ。

荒浜といえば仙台市唯一の海水浴場で深沼海水浴場と呼んでいた。
濃い緑の松林を抜けると白い砂浜が広がる市民の憩いの場だった。
今は集落のほとんどが流され壊滅状態。
松林も無い荒浜。



現在は閉鎖されて海水浴場ではなくなった。



海岸には防波堤ができて昔の面影はない。





その海岸に震災の津波の犠牲になられた方の慰霊碑が建っていた。
荒浜地区で亡くなられた約１８０名のお名前が刻まれている。
ただただ手を合わせてきた。



松林だった面影がほんの少し残る海岸沿い。





まだあちこちに土台だけになった家の跡。



すぐ近くでは嵩上げ道路の工事のダンプカーが行き交う。


何ともやりきれない荒涼とした光景が広がる荒浜であった。
あの津波は誰もが想定しなかったが後世に伝えなければならないと思う。