青根温泉 名号館

　　　　　　　　　　　　　　　　閉業
青根温泉の広い通りから路地を入った目立たない場所にある名号館。
木造二階建ての古い湯治の宿である。
入浴料は４００円、青根では安い方だ。






誰もいない玄関で声を掛けると女将さんが現れ、
丁寧にスリッパを出してくれてお風呂まで案内してくれる。
狭い廊下沿いには障子の部屋が並ぶ。
とてもレトロな雰囲気だ。








脱衣室は棚にカゴがあるだけの簡素なものだ。
きれいに清掃されている。
とても狭く同時に２人が着替えるのがやっとの広さである。






脱衣室の戸を開けて３段下りるとお風呂である。
３、４人入れる広さのタイル製。
年期の入った趣のあるお風呂である。
透明のお湯がキラキラと輝いているようだ。






しばらく誰も入っていなかったのかお湯は激熱。
源泉そのままだと思う。
熱い湯が好きな私でもとうてい入れる温度ではない。
少しだけ加水。

どうにかやっと入れる。
それでも４５度くらいはあるだろう。
この熱さでじ～んとくるのがとても気持ちいい。

青根温泉でこれだけきれいなお湯を見た事がない。
無色透明無味無臭、柔らかで優しいお湯だ。
この大きさの湯船だからこそお湯の新鮮さを実感できる。
浴室の窓を網戸にして冷たい風を入れる。






温泉成分が付着した湯口。
源泉掛け流しのお湯である。






カラン・シャワーのある洗い場は１つ。
シャンプー、石けんもある。
浴室は古いが清掃が行き届き清潔だ。

ダラダラ出る汗をぬぐいながら玄関の方へ。
御主人らしき人が新聞を読んでいた。
「熱かったでしょう」と笑顔。

ここは先ほどの女将さんといいこの御主人といい
優しくて温かみがある。

青根温泉は集中管理でどこに入っても同じ湯だ。
しかし、お湯の使い回しでそれぞれに違う。
ここは気に入った！！！




弱アルカリ性単純泉
５３．６℃　pH７．５