大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

夫婦 ♂♀

2009-11-15 | 日記
水曜日、朝起きたら一面真っ白な世界が広がっていた。「来たか!いよいよ」
倉庫の天井裏の隙間をネズミが運動会するので結露よけに張ってある覆いを取り
トタンをむき出しにしていた。この寒さで結露が始まり毎朝陽に当たるとジャーっと
天井から水が落ちてくる所まで切羽詰って、やっとやる気になる。
ネズミの遊び場の隙間が出来ないようにピチリと断熱材をはめ込んでゆく。
母屋の断熱張りで熟練したので更に工夫を重ね自分なりに工法アップを自負。
最近、夫にはだらだら気ままに生きる妻の姿しか見せていなかったからここ一番。
「いつの間にやってたんだ、むむむ!」と言わせてやろうぞ、ともくろむ。
夫が配達から帰ってきたら知らん顔で台所に立ってご飯支度している段取りで
気付くまで黙っていようと固く決めてニヤニヤと進む。
本日の目標の空間を仕上げたら欲が出て、もう一空間にうっかり手を出してしまう。
夜八時すぎ、配達から帰った夫に「もうやめろ」と声を掛けられるまで夢中でやった。
首を90度曲げて天上見ながら半日。体がギシッギシッと鉄人28号(知らない人がいていいんです)になっている。
「とーちゃん、見て見て!!」野菜の片づけする夫の手を止めさせて、最初の健気な目論見どこへやら。
「ふん・・」とほめるでもなく、感心するでもなく、「ま、いいんでしょ」という夫の態度で一気に疲れが噴出す。
妻の心の豹変を感知した夫が
「温泉いくべ、、、飯は外で食うか、疲れて作れんべ」と機嫌を取ってきた。
温泉に向かう車中、埃まみれの真っ黒なブス顔を更にぶすーーーーーーーっと黙りこくってくすぶらせる。
冷え切った身体がヒーターで融けて来た頃「あったかくなったか」と夫が言った。涙がコロンと落ちた。