大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

幼馴染のふたり・・・・

2009-11-22 | 日記
ひと月前、尾岱沼のノボルさんから函館に行って留守の静さん宛てに
沢山魚の入った発泡スチロール箱が、二日連続で大かぶに転送されてきた。
静さんに報告すると「ノボルサン呆けたね!わたし函館だって言ってるのに」
ノボルサンは静さんと同い年86歳。寝たきりになった奥さんを自宅で長い間
ほとんど一人で介護し、去年看取った。「ほっとしてホントに呆けたのかな?」
私は突然ノボルさんに何か最高のプレゼントを渡したい気持ちに駆られた。
若いときノボルさんは静さんに恋をして結婚を申しもうとした矢先に静さんは
別な人のお嫁になり、その後はお互いそれぞれの人生を生きてきた。
「ノボルさん静さんとゆっくり旅にでも行けたらいいのにねー」と思い切って
夫に言ってみる。「そうだな」とあっけなく賛成されたので、函館から帰った静さんにそれとなく水を向けたら
「わたしもそう思ってたんだよ。」(おお!!決定!)  奇跡だ これは奇跡だ
「でもさ、妹と姉を連れて札幌の弟の見舞いに行ったけど、年寄り連れて歩くのはもうごめんだね」(・・・)
その翌日、ノボルさんが札幌の用事のついでに静さんに会いに来ると電話が入った。奇跡の連鎖
当日、南千歳で降り損なって新札幌からタクシーで来ると公衆電話から連絡があったが、いくら待てども来ず・・・・
タクシーはノボルさんをなぜか北広クラッセホテルに届けたらしく、本人は自分が何処にいるのか迷路状態。
汽車に乗り慣れていないノボルさんのために静さんは詳細な時刻表をつくって何度も念を押したらしいが
「ちっとも聞いてない」とカンカンに怒り、ようやく到着した長沼温泉でノボルさんケチョンケチョン
「しずちゃんも泊まれ~」と何度もアプローチするノボルさんに「やだ!」と肘鉄。 昔も今も乙女心って・・・