大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

母性のスイッチ

2017-04-16 | 日記
真冬に逆戻り、一夜明ければポカポカ陽気。
周りの農家が一斉に大きなトラクターで畑を起こし始めた。
大きなかぶは、快晴の土曜日 モミの消毒をする。
田んぼの泥でモミを揉み揉み。 ななつぼし、ゆめぴりか、ゆきひかり、黒米
煎餅食べたさに今年はもち米に初挑戦。
泥でもんで、それを洗い流し、籾は水温15℃の発芽器の中で一週間過ごす。
その後、35℃で三日間、発芽を促す。
籾がほっこり膨らんで、白糸のような芽が1~2㎜出てきたら引き上げる。
それを、人間なら湯上りにはバスタオルで水分をふき取るわけだが、籾は広げて自然乾燥。
そしていよいよ種まきとなる。
自分の体も籾に倣って少しづつ冬から目覚め、籾が健やかに田に根ざし
、持てる力を存分に出せるように世話ができる自分をめざし踏み出す。

最近、孫が「お母さん、おいしいね」と言うようになった。
すると娘に化学反応が起こり、その一言で母性がぐぐぐっと引き出されるというのだ。
そして、娘の叱る口調の色が変わり、今までの一方的で、威圧的な怒りの感情に支配されていた波長が、やわらかな波を打ち始めた。
自分が用意するささやかな食事を「お母さんおいしいね」という言葉で、心を伝えてくれる存在がいる。涙、涙、
今までも孫は一日の随所で「お母さんおいしいね」「お母さん大好き」と表現し続けてきたに違いないが、ようやく母親と共通の言語を学習し発音できた。
一方通行の世界から双方向の世界にチェンジ。
孫もやれやれだろうが、自分には無いと思っていた母性を確認して娘も一安心。
その娘を産んだ自分も一安心。 40年前、長男を身ごもった時、「あんた、コインロッカーに捨てないでよ」と母親に言われたっけな、、
実の親にさえ、母性とは程遠い生き方をしているように思われていたのだ。
その自分の中にも母性が目覚めコインロッカーのお世話にはならず。
たぶん、小さな息子や娘が命がけで未熟な母親の母性のスイッチを日々探り出して押し続けてくれたに違いない。
今なお育ち足りず、毎年稲が、野菜が自分の人生の伴奏者となってくれているのだ。。。
あ、強烈な伴奏者がひとり、日常に紛れ込んでいた。ぶるぶる。。。この存在用にはいつでもどこでも自分が押せる地雷のスイッチ。ひひひ

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