西日本新聞に遊戯史研究家の増川宏一さん連載があります。「遊びあれやこれや」という題でトランプ、将棋、碁、貝合わせ、相撲など遊び方からその歴史等が紹介されています。9月15日で25回目を迎えました。今回とりあげられたのは「うんすんかるた」です。
「うんすんかるた」は「福岡県の大牟田市立三池かるた・歴史資料館か兵庫県芦屋市にある滴翠美術館でないとみることが出来ない」と書かれてあります。~すごいじゃない!さらに面白いのは「うんともすんとも言わない」という日常の言葉がこの「うんすんかるた」から来ている事が分かったことです。「うん」は「一」または「最少」の意味で「スン」は沢山の意味の「スータ」がなまったものだそうです。外来語とありますがどこの国の言葉?(下:2014年9月15日西日本新聞「遊びあれやこれや 25 ウンもスンも」遊戯史研究家・増川宏一 より」)
9月5日の19回によりますと、1300年代の記録に「盤双六」が出産時、安産を占う儀式として使われ、加賀国には「双六長官」という役職が置かれていたそうです。1500年代には賭博が盛んになりすぎ犯罪まで発生し賭博の一斉禁止令が出されたりしています。「賭博徳政」と言われる「賭博で負けた債務は無いことにする」決定もあったそうです。(9月10日22回)公家の占い儀式、庶民の遊び双六、遊びから賭博までいろいろと社会を反映し、影響した歴史が浮かび上がってきます。9月下旬には増川さんの『日本遊戯思想史』が発売されるそうです。
現在子供たちがはまっているスマホ・ゲームなどについて、その進化、深化も子供の発育、教育への影響が取り沙汰されています。賭博の芽が育ったり、やられたりやっつけたり復讐のスパイラル、一かパチかどーんとといった刹那主義が生まれるなど思考方法の形成に影響が心配されています。世の中「うんともすんとも」言わずに済むことはありませんから、、何の遊びをするか?高齢者に麻雀はいいそうですが、、。面白い中に怖いこともいっぱいです。