大牟田・オープンシャッター・サロン茶塘

商店街の活性化を目指して、大牟田市新栄町の空き店舗を改装、サロン茶塘が開設された。茶塘や商店街のイベントを紹介します。

『三池炭鉱宮原社宅の少年』の書評

2016年08月21日 06時44分30秒 | 日記
 昨年、大牟田は世界遺産のある町になりました。世界遺産に登録されたのは三池炭鉱関連施設・万田坑、宮原坑、炭坑鉄道敷跡、三池港です。その宮原坑のすぐそばにあった炭鉱社宅が宮原社宅です。今ではどうなっているのでしょう?大牟田には各炭坑のそばに炭鉱で働く人達の<炭住>がありました。
~その宮原社宅での少年時代を描いた『三池炭鉱宮原社宅の少年』が新聞の「書評」で紹介されました。
著者の農中茂徳さんは「敗戦の翌年、この宮原社宅で生まれ、高校をでるまでここで育った」方です。社宅での子どもたちの遊びにザリガニ採りやパチ(メンコ)等出てきます。「職員社宅」とのはっきりした区別や、「三池炭鉱はかって囚人労働や強制労働が行われた炭鉱でもあり、三池闘争(1960年)の舞台としても知られている。」そうした暮らし中で、子どもたちは何を見て、どう考えたのでしょう?
世界遺産・宮原坑の「すぐそばにあった暮らしがいまはない。クラッとするような感覚に襲われる。」と書評は結ばれています。
 *大牟田市では石炭産業科学館にガイドブック「三池炭鉱の歴史と技術」の発行、「炭鉱電車の走る町」、「みいけ炭鉱の声が聞こえる」などの映像上映の外、炭鉱で働いてきた方々のエッセイ集「炭鉱とくらしの記憶」(1集、2集)が発行されています。
(下:2016年8月14日朝日新聞・評 斎藤 美奈子(文芸評論家)「のどかな暮らしの先に深い意味『三池炭鉱宮原社宅の少年』書評より)