大牟田・オープンシャッター・サロン茶塘

商店街の活性化を目指して、大牟田市新栄町の空き店舗を改装、サロン茶塘が開設された。茶塘や商店街のイベントを紹介します。

紙芝居【筑豊一代】、作兵衛さん原画展

2020年09月02日 05時22分52秒 | 日記
 山本作兵衛さんが絵を担当された紙芝居【筑豊一代】の原画展が田川市美術館で開かれているそうです。(9月22日まで)
紙芝居というと子どもたちが憧れるヒーローの物語と思ってしまいますが、ちょっとこの紙芝居は違うようです。
【筑豊一代】とはどんな物語なのでしょうか?
「明治以降、炭鉱事故などにより、筑豊だけで一説には1万人を超える犠牲を出しながら、日本の近代化を支えた元炭鉱労働者たち。戦後のエネルギー革命後、彼らが直面したのは」何だったんでしょうか?
【筑豊一代】が書かれた「当時の筑豊は職を失った元炭鉱労働者であふれ、生活保護か日雇い労働で何とか暮らしている人ばかりだった」と「紙芝居上演の際の効果音制作などに関わった鶴尾計介さん(72、同県宮若市)が話」されています。「そこで、元炭鉱労働者で牧師だった服部団次郎氏(故人)が立ち上がった。1970年、炭鉱事故の犠牲者の供養と元炭鉱働者たちの自尊心と人間性を取り戻すことを目指し、記念碑の建設運動を始め」られたそうです。「服部氏は資金捻出のため、愛読書だった王塚跣(おうづかせん)氏の小説【筑豊一代】を紙芝居に改作し、上演することを思い立ち」、作兵衛さんに画を頼まれたそうです。こうした経緯を見ますと、この紙芝居は社会活動として取り組まれたことがわかります。大牟田も炭鉱の街。同じ問題を抱えていたのではないでしょうか。
 西日本新聞のくらし文化部「もっと九州」取材班のレポートで詳しく紹介されています。
(下:2020年8月27日西日本新聞〈くらし文化部『もっと九州』取材班-吉川文敬「ヤマの暮らし誇り 紙芝居に 作兵衛が原画【筑豊一代】労働者の人間性回復願う 田川市で20点展示」より)