ノーベル賞受賞者が発表されています。最初に発表されたのは医学生理学賞でした。その研究は、以前学校で学んだ「人類進化」やルーツが変更されるような研究です。
受賞した方は「ドイツ・マックスプランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ教授」です。
「受賞理由は『全滅した人類のゲノム『全遺伝情報)と進化に関する発見』」で、「極めて長い時間が経過した骨などの解析にDNAを抽出する手法を用いて〈古ゲノム学〉という新しい学問分野を生み出した」とのことです。
どんな発見でしょうか?
新聞によりますと、
①「約4万年前に絶滅したネアンデルタール人の骨片のゲノム解析を行い2010年、ゲノム配列を発表」
②欧州やアジアに住む現代人のゲノムの1〜4%がネアンデルタール人に由来し、ネアンデルタール人が現生人類と交雑していた証拠を示した。
③シベリアの洞窟から出土した骨片由来のDNAからもゲノムの解読に成功。絶滅した人類のものと確認し〈デニソワ人〉と名付けた。
④世界各地の現代人と比較した結果、メラネシアや東南アジアの集団でゲノムの最大6%がデニソワ人由来だったことが分かった。
⑤大量のDNAを調べることができる〈次世代シークエンサー〉を編み出す。
「ペーボ氏は、1980年代から人の骨などに残るDNA解析を始め」られたそうですが、「骨に含まれるDNAは時間が立つとばらばらに壊れてしまいわずかな骨片から抽出するのは難しい」そうです。「方法を改良することで課題を克服し、ネアンデルタール人と現生人類の祖先が混血していたことを突き止め」られています。「このことから、約7万年前にアフリカを出た現生人類がネアンデルタール人と出会った後に世界中に拡散したと考えられるようになった」とのことです。
さらに「最近ペーボ氏は、ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝情報が、新型コロナウイルス感染症の重症化を抑える効果があると指摘」されているそうです。
〜世界各地で古い人類の骨が発見されています。ペーボ氏の確立されたゲノム解析が日本の考古学にも大きな変化、成果を生み出されて、日本人はどこから来たのか?等も分かること思います。
(下:2022年10月4日 西日本新聞「人類進化研究 ノーベル賞 医学生理学、沖縄科技大在籍のペーボ氏 数万年前の骨ゲノム解析 ルーツ研究に新たな光」より)