・・・朝日新聞の朝刊では、今丁度、漱石の小説「吾輩は猫である」を復刻連載している。
漱石の小説は最近の小説にない奥深い面白さがあって、毎日、言葉を楽しみながら読んでいる。
右は復刻連載の題字です。
同じ朝刊に、現代女性作家の連載小説も掲載されている。
こちらの方は、個人的趣味なのか、読む気がしない。
多分、こちらは、若い読者特定の内容なのかもしれないが、
しかし、私が読む限り表現が素直すぎて、若い読者を馬鹿にしたような気がする。
こんなグレードの小説を掲載していたら、老人はもちろん、若い人まで、新聞読者は減っていくように思う。
漱石の小説を読んでいると、表現に使われている熟語てあったり、言葉が、とても、意味の奥が深くて、最後についている、注釈を読むだけでも勉強になり、楽しい。
しかし、忙しく新聞を、読んでいる人には向かないかもしれない。
また、猫が、小説の中で、いろいろと、思いを語るのであるが、それを書いている漱石自身の人柄、素養、考えが出ていたゐて面白い。
つい先日は、人間の海水浴を色々と批判して、猫の運動として、蝉取り、と・・・。
蝉取りが出てくると、かなり長い文章で色々と蝉取りの講釈が始まるが、これもまた、その講釈や、屁理屈を長々と捏ねるところに、漱石の性格が出ていて興味深い。