オズマの部屋 -バス釣り・政治経済・クルマ等-

「バス釣り日記」が主題。色々な話題を中年オヤジが持論で展開。「真実は孤独なり」を痛感する日々。

【書泉グランデ】書籍の生き残る道はここに例がある。

2015年03月20日 00時00分20秒 | オズマの考える政治・経済問題

 出版不況は続いている。アベノミクスは影響し,円安で資材は急上昇。しかし,書籍の再販売価格維持制度はいつになっても改正されず,版元も書店も「値下げも・値上げもできない」苦しみから放たれない

 そしてつい最近,取引のあった業者が廃業を伝えてきた。彼らこそ「アベノミクスの馬鹿野郎と叫びたいところだろう。

 出版不況は,構造的である。取次という「卸」の存在,再販制度,古い商慣習などなど,とにかく一刻も早い改革が必要だ

 それでも頑張っている書店はある。それがここ,書泉グランデである。

 一言でいえば「マニアック」。神田の書店街といえば三省堂が有名だが,書泉のマニアックさには及ばない。

 たとえば,クルマのカタログ復刻版。どうしてもほしくて,もしかしたらここならという思いで向かったら,なんと書店独自で注文して在庫していた

 学生時代には,専門書を漁りに来たことも多い。とにかく自習をしっかりしないと留年するぞと脅されていた(事実,3割の生徒しかストレートで卒業しなかった)せいもあるが,友人が「ここへ来れば,丁寧な解説書も入手できるよ」と教えてくれたのだ。

 もっとも,購入した『親切な代数学演習』 『線形代数学演習』の解説は誤植が多く,友人たちで勉強会を開いては「ここは誤植だよね」と確認しあったほどの粗い校正だったが

 他にもここでは,大洗が舞台の『ガルパン』のグッズやらも売っている。僕は興味がないので「ははあ,なるほど」と見ているにすぎないが,ともかく「書泉ならではの展開」を意識してやっている

 版元,洋紙店,印刷業,運送業,製紙会社,書店,ネット,コンビニ....。出版業界も非常に裾野が広い。それゆえに改革が遅れているのだろうが,書泉のたくましさに学ぶ必要性は,いまこそ求められている