猪ノ浦教会は、迫害下をくぐり抜けた信徒が明治の中頃、
この猪ノ浦に移り住み、ミサは大曽教会へ小舟で行っていたが、
昭和22年 ( 1947年 ) に猪ノ浦に教会が建立され、
昭和26年 ( 1951年 ) に、大曽教会の巡回教会になるが、
昭和50年 ( 1975年 ) に真手ノ浦教会の巡回教会となる。
現聖堂は、平成元年 ( 1989年 ) に建立されたものである。
この猪ノ浦教会で次に行く焼崎教会のことを訊いたときに、
まだ若い娘さんが 「 母ちゃん、焼崎ば知っとるね? 」 って言った。
そのコトバは、あまりにも素朴で純情な響きだった。
手作りの立て看板にでもわかるように、
数軒が肩を寄せあって暮らしているような集落である。
寒村と言っては失礼だが、「こんな所に人が・・・」っていうような道を
進まねばならない。
それゆえに、わずか数戸の集落が見えてきた時に感動するのである。
その人たちによって大事に守られてきた教会もまた感動である。
上五島の猪ノ浦に焼崎、大平に有福。
そして福江島の半泊に繁敷。
これらの教会は僻地にあるため、そこにたどり着いた時は
涙が出るほど感動した。
所在地 / 長崎県南松浦郡新上五島町続浜ノ浦郷猪ノ浦
教会の保護者 / 聖イシドロ