ベルクケーゼ(山のチーズ)というアルプスの山岳地帯で作られるチーズがある。イタリアのドロミテ、オーストリーのチロル地方からドイツのアルゴイ地方を越えてスイスのグラウブンデン地方からフランス国境まで更にサボア地方から地中海へと向かうローヌ地方の山岳地帯のアルムと云われる牧草地帯では、夏の期間かなり高地まで牛を放牧する。つまりアルプス全域でお馴染みの光景である。こうして野外で自由に新鮮なハーブ類を食べた牛は美味しい牛乳を供給する。その場で取れた牛乳は冷たい清流に缶ごと冷やして、急いで谷に運ぶかチーズに加工する。これを乳牛の生産力が落ちる越冬の食料とした事が知られている。この新鮮な原料を用いて作った工業化しないチーズを、圏外の者は昔からベルクケーゼもしくはアルプケーゼとして貴重がった。
これらのチーズの特徴は、固く身が詰まっている。味も原材料の牛乳が凝縮している。しかしカビの種類によって、それほど強い臭みを伴う事は少ない。寧ろプロセスチーズの味を特別美味にしたような傾向である。現在、市場に出回っている商品は、比重が重いだけに更に高価である。だが実際は、それらの多くの生産は工業化されている。
夏や冬に山小屋で食事を採る機会があると、場合によっては本物のベルクケーゼにありつける。それらは、言うまでもないがその味の素朴さと香ばしさで格段と際立っている。
これらのチーズの特徴は、固く身が詰まっている。味も原材料の牛乳が凝縮している。しかしカビの種類によって、それほど強い臭みを伴う事は少ない。寧ろプロセスチーズの味を特別美味にしたような傾向である。現在、市場に出回っている商品は、比重が重いだけに更に高価である。だが実際は、それらの多くの生産は工業化されている。
夏や冬に山小屋で食事を採る機会があると、場合によっては本物のベルクケーゼにありつける。それらは、言うまでもないがその味の素朴さと香ばしさで格段と際立っている。