Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

交通量増加と交通整理

2005-09-23 | アウトドーア・環境
情報量の増加は、ネットが齎した最大の特徴である。それは世界中から中継されているWEBCAMSも同じである。咋9月5日にオーストリーアルプスで起きた9人死亡の氷河スキー場のゴンドラ事故もそうであった。

世界的に有名なオッツタールのゾーデンで午後の二時ごろに事故が発生した。第一報は、発生後15分も立たないうちに世界中に流された。偶々、RSSリーダーを調べていたので、早速同スキー場のWEBCAMSを覗くと救助作業中であろうヘリコプターの飛び交うのが確認出来た。流石にインターアクティヴのカメラ操作で救助作業そのものは見れなかった。カメラは事故の起きたゴンドラの頂上駅の柱の上に付いている物であった。

工事現場へと資材を運ぶヘリコプターが750KGと言われているコンクリートブロックを空から落とし、それがゴンドラに直撃して、ゴンドラは50M下の氷河の上へと滑落、他のゴンドラに乗っていた者も激しい揺れに外へ投げ出されたと言われている。カールスルーエから夏の合宿に来ていたグループの大人3人子供6人が犠牲者となった。

ゾーデンのスキーリゾートは、通年スキー場であるだけでなく毎年早い時期にアルペンスキーワールドカップの試合が組まれ、ボーダーやスキーヤーには御馴染である。それにしても昨今の設備の増築による拡大は甚だしかった。数年前までは、氷河スキー場へは車で行かなければならなかったのが、今では全てが町の中から繋がって、町外れの違う谷筋からでもスキーを履いたまま移動出来る。欧州で最も発達したスキー場となっている。

今回の事故は、昨年の秋に矢張り同じ場所で起こった吹雪の中のゴンドラ救助劇共々、管理体制が過剰な設備投資に追いつけなかった事が遠因しているようである。スキー場の事故は、飲酒後の骨折や立ち入り禁止場所での雪崩などの本人に起因する例も多いが、過剰な開発も絶えず事故の原因となる。

アルプスで起きたゴンドラ事故としては、南チロルでカヴァレーゼで起きた1976年の42人の犠牲者に続いて、1998年2月4日に米軍機のロープ切断事故で20人が犠牲になって以来の大事故となった。そして、2000年11月11日のカプランの氷河急行ケーブルカー火災での155人の犠牲者が思い起こされる。当時もそこへと出かけることも考えていただけに、他人事ではなかったのを思い出す。

今回の事故でも、落下した次のゴンドラに乗っていて命拾いした女の子は、昨年の救助騒ぎの時にザイルで懸垂下降をしたというから、いつも同じような顔ぶれの熱心なスキーヤーが訪れているのだろう。
コメント (2)
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