Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ワイン三昧 三話'05年III

2005-09-20 | ワイン
名前
ミュラー・カトワール

場所
ノイシュタット アン デア ヴァインシュトラーゼ

特記
フランス名前から分かるようにカルバン派ユグノーの家系。 1744年以来の九代目。中小規模高品質の醸造所としても近年脚光を浴びた。その後の品質も安定している。

履行日時
2005年9月16日

試飲ワイン
2004年ハルター・ブュルガーガルテンの辛口リースリングキャビネット、
2004年ギメルディンガー・マンデルガルテンの辛口シュペートレーゼ、
2004年ハルター・ブュルガーガルテンの辛口シュペートレーゼ、ゲーレン、
2004年メンヒガルテンの辛口ヴァイスブルグンダー シュペートレーゼ、
2003年シュペートレーゼ 辛口アウスレーゼ、
全五種類。

感想
ブュルガーガルテンのキャビネットは、先ず香りが蜂蜜風味で少し甘いが素晴らしい。香りの要素が特別集中していないが広がりがあり複雑である。味も香りと同じく当たりが良く、ミネラル風味を感じる。しかし、まだまだ広がっていない感じで、「お花畑の味」であってもまだ蕾のようにである。時間が経って味が開いた時に蜂蜜風になって単調にならないかが気になる。丸みの分角が落ち過ぎる感じがする。マンデルガルテンは、まるで木樽で作られたような味があったが全てステンレスらしい。酵母の種類や使い方でこのような味が出てきたと思われる。それでも昨今の流行を反映して軽みを大切にしているようだ。プリミエー・クリュクラスのゲーレンは、上のカビネットと非常に良く似ているが、今の時点でも既に時間軸に沿って次から次へと違う味の断面が表れる。それに胡椒の様なピリ感がアクセントを添える。ヴァイスブルグンダーは、傾向としてはリースリングと同じだが香りや味が単調なのでそれ以上のものにはならない。食事に簡単に飲むのは確りし過ぎている。赤ワインは、記録的な2003年夏の暑さが高いアルコールにしている。グラスに垂れる筋がとろとろとしていて、辛味と深みが良い。

総論
赤ワインはそれ自体は素晴らしいが、他所のものと価格共々比較してみないと判断は出来ない。2003年の物はこれからが出頃である。ここのプリミエールクリュを飲んだのは初めてだったが、これも価格との比較になるだろう。価格設定は、最高の所にあるがそれ程に高価に感じさせないのは質が高いからだろうか。それでも冷静に考えると、現在のドイツワインの価格設定は高い。インフレ傾向があるわけではないが、高級リースリングは特別な飲み物になりつつある。日常消費ワインと特別なワインとが、一軒の醸造所でも棲み分けるような傾向にある。



参照:
ドイツワイン三昧 第三話 '05年II版 [ワイン] / 2005-05-14
ドイツワイン三昧 第三話 2005年版[ ワイン ] / 2005-03-08
ドイツワイン三昧 第三話 [ ワイン ] / 2004-11-07
1998年の辛口リースリングワイン[ ワイン ] / 2004-11-07
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする