Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

旅の終わりの2005年産

2006-05-22 | ワイン
プファルツ1Bと云われる醸造所のワインを試飲する。その名門の頭文字から三つのBと並び賞されたのは過去の事で、その資本・経営や品質・規模から比較すると名門同士の競合は無くなった。近頃、日本の輸入業者も訪れたようだが、2005年産のワインはここ二三週間の内に瓶詰めされて、キャビネットクラスは公的検査が済みここ二三日で漸くエチケットが貼られるようになった。このプリミエー・クリュと格付けされた2005年産ワインの試飲記は、先ず世界初であろう。

ワイン畑のスロープに上下左右に並んでいる三つの上下二つの土壌とその下部の土壌から小さな小川を越えた三つ目の土壌と、それぞれの特徴は違う。上部は比較的似ているが、一つの下部の土壌は若干違うようである。そのワインの味の違いは、グレープフル-ツ風でもあり、藁の様な味覚でもある。この癖が他のワインのクリアーな構築的な味覚と比べて、今後どのように発展して行くかである。

蔵出しの段階であるので、半年後には幾らか蕾が開くように花となる。その時点で、どんな華となるのか、二年後には六年後はと考えると、現在の評価は覆ることすらある。

昨年も同じワインを特別割引で試し、初めはそれほど気に入らなかったのだが、後にはその割引価格ではなくてその質に魅了されるようになった。こうしたワインの成長を初めから見つめられるのは望外の喜びである。

現時点での評価は、ベーリック、ゲリュンペル、レッヒベヒャルとメモしておく。最初のものが蒸留水のように最も閉じているが、それでも構築感が素晴らしかった。真ん中のミネラル風味に更なる華が加わるのが期待出来る。最後のものは独特の柔らか味と後味がある。

これらとは別に今年から一リッターワインとして、一般的に思われている「単純なワイン」では無く、「単純で無いワイン」が提供されるようになった。醸造長の意志も「良い日常ワイン」を提供することにあるようで、大変興味あるワインとなっている。半年後にはさらに良くなりそうである。これも割引価格での提供となると、殆ど価格的にも競争出来るワインは存在しないのでは無いかと思わせる。

冬の寒い時期から様々なミッテルハールトの2005年産ワインを試してきたが、どうも趨勢は定まってきたようで、我がワイン冬の旅も懐かしい郷愁に包まれたものとなりそうである。
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