Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

満期ご奉公御免まで

2018-08-03 | 雑感
スピード違反の写真付き聴取が届いた ― 眠気を堪えるために鼻を押さえている。予想した通り違反だ。誤差を時速4㎞差し引いて、100㎞制限を121㎞出したことになる。違反金70ユーロで、持ち点8から減点1である。これは二年半後に消えるが ― 以前は二年で消えた ―、一年以内に繰り返すと常習犯扱いとなる。先ず一年間は更に安全運転だ。来年新車に乗り換えると、最初の二年ぐらいは安全運転となる。これは悪くは無い。

今回自身自覚したのは、以前ならば酒気帯びや飲酒運転での過ちが予想されたが、居眠り運転が課題となった。罰金額70ユーロは一泊の費用とあまり変わらないので、それだけなら問題は無かったが、減点が痛い。20㎞超過以内ならば35ユーロのみで済んだ。そもそもアウトバーンで100㎞制限というのが異常で、大抵は80㎞制限での撮影が多い。モーバイルのカメラで日曜日の午前1時42分だ。合流してくる車の影も無い下り坂だ。卑怯なやり方で腹立たしい。

それでも事故を起こして車を壊し、罰金も取られ、大怪我するよりは安くついた。自身ミュンヘンからの帰りは危ないと思うことが少なくなかった。今後はこの違反金額を予算に入れて宿泊を考える。怪我の功名としなければ、何時かは大事故を起こしていた可能性が少なくなかった。居眠り運転の怖いのは、飲酒運転ならば興奮していて過剰反応するが、居眠りはブレーキ痕無しの衝突で死亡事故の起こる可能性が少なくない。やはりどこかで反省しておくべきだった。

通常ならばプッチーニ作「三部作」の短めの上演で軽く見た。なによりもロージェの価値が分らなかったのでそこまで集中する必要があるのも知らなかった。それでも19時に始まることも大きな要素だった。幾ら短くても終演が遅くなると、一番眠たい時間に走行しなければいけないからだ。

そこで、写真をとられたことから二回目の「ジークフリート」には宿を手配したので、ある意味惨事を逃れられた可能性が強い。潜在的に危険性は十分に感じていたからで、とても良い切っ掛けになった。逆に今回のことがなければ、宿を取らずに往復した可能性もある。今考えると更に厳しい復路となっていたと思う。やはり外から何らかの力が働かないと自身ではなかなか改められない。事故を起こさなかっただけ幸いだ。ミュンヘン詣は少なくともまだ三年は続くのだ ― つまり、その時には晴れて満期ご奉公御免となっている筈だ。その間に減点が無くなり、幾つかの定宿に安く泊まればそれでよい。しかし先日泊まった宿のおばさんが、「私、減点三点よ、それでも生きていけるからね」と言っていたが、一体何をしたんだ。

アムステルダムのコンセルトヘボー管弦楽団のシェフの首が飛んだ。MeTooの被害者ともいえるが、まだ二年も務めていないのに自身の管弦楽団で複数の女性団員にチョッカイを出していたのが決め手になったようだ。イタリア人だから女性に声を掛けるのは当然かもしれないが、それをパワーハラスメントと見做された時点で終りである。複数でなく、一人ならばなんとかなったかもしれないが、同じ楽団で複数となると牽制なども働いてこれは駄目だろう。

指揮者とオペラ歌手などは日常茶飯事の付き合いだと思うが、それもその立場に拠るかもしれない。この直ぐ騒がれるご時世に凝りもせずに今も遣っていたのだろうか、それとも二年半前のことだろうか?それによってもこちらの見方は変わるかもしれないが、そもそもこの指揮者をあまり知らない。しかし様々な要素からこの人の指揮する演奏会等には興味を持たないでいた。

そして今回のことから、ベルリンでもバーデンバーデンでもコンセルトヘボー管弦楽団以外の客演もキャンセルされる筈だ。私の注目点はバーデンバーデンでの「オテロ」公演である。一体誰がそこに入るか?そもそもその公演はリカルド・ムーティ指揮でプロジェクト開始されたようだが、早々マエストロは断りを入れた。理由は「十分な準備が出来ない」というものだった。だからその公演に挟まれるように二度だけ「死者のためのレクイエム」を指揮する。シカゴ饗で振ってから、全く異なるフィルハーモニカーでバーデンバーデンだけで振る。ベルリンでは振らない。つまりその時期にバーデンバーデンに滞在する。稽古は10日ほど前からだ。それでは足りないと言ったのだろう。

興味深いのは、キリル・ペトレンコも同時期にバーデンバーデンに滞在する。ほとんど同じ期間滞在する。万が一、ペトレンコがそこに入る可能性は日程的にはあり得る。重なるのはベルリンでのその後のコンツェルタントとイタリアでの第九の練習だ。これをキャセルしなくてもベルリンでの日程を変える可能性は無いだろうか。まあ、ペトレンコのためには殆ど価値は無いかもしれない。この二人以外で一体誰が三週間ほど時間を開けれるだろうか?誰だったら行くだろう?

日程とか度外視して好き勝手にその指揮を知っている指揮者名を思いつくまま挙げてみる。

バレンボイムは飛んで来れるか?ネゼセガンならば可成り期待される。シャイ―も忙しいだろう。穴で、ヤロウスキーにも任せられないだろう。ガッティの代わりに、上の二人以外で、それ以上に期待させるのはこの三人ぐらいだろうか。

そもそも指揮者だけでなく演出のロバート・ウィルソンには感心したことが無いので全く興味を持たなかったのだが、興味津々になってきた。前日に予感した通りになった。兎に角、ガッティはこれで少しは有名になったかもしれないが、当分は干される。

#MeToo



参照:
写真を撮り撮られする 2018-07-15 | 文化一般
語る価値のあるもの 2018-08-02 | 女
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