Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ファーストフラッシュ価値

2022-05-08 | 料理
この週末は、来週出かける「フェドーラ」と「ブルートハウス」に手を付けておかないと間に合わない。

前者は、ジョルダーノの作品で所謂ヴェリズモオペラだ。「アンドレアシェニエ」などと並んで、最も馴染みのない分野である。一昨年ベルリーニ「清教徒」室内楽版で初めて経験したように、今回も新たな領域となる。それも話がロシアのスパイものスリラーなので、これまた物語としては色々とヒッチコックなどと繋がるところがある。

正直音楽的にヴェリズモは苦手だったのだが、その劇構成とかに興味を持つようになると、新たな音楽構造が見えてくるのも先建ての「スペードの女王」にも繋がる。そこが掴めないと例えばアルバン・ベルクの器楽作品なども十分に分かっていないことになる。

先ず楽譜を落とすと、音符が始まる前に指揮者向けに舞台の一配置が事細かく図示してある。どこまで実用性があるのかどうかも見ておかないといけない。そこまで拘る作曲家なのか。そんなに音源の位置にも指示があるような複雑な音楽だったか。

そして今見ると、お目当てのアスミク・グリゴーリアンは昨晩出ておらず、来週も下りるようだ。練習風景が残っているストックホルムでのと同じ制作なので殆ど準備無しで参加可能だったはずなのだが、どうもまだ彼女のデビューアルバムのタイトル「不協和音」の状況が続いているとして、世界の協和には程遠いようである。夏のザルツブルク音楽祭には出ると語っているが、そこでのデビュー以前からの付き合いのあるフランクフルトを休むのは余程の事としか思われない。

試しに発注したダージリンが届いた。日本の煎茶並みの価格で100Gしか入っていないにも関わらず10ユーロ近くする。しかし、ラベルや真空パック、入れ替えのジップ付き袋など至れり尽くせりの商品で印象は悪くない。ファーストフラッシュの葉でフェアートレードを謳っていて十分な付加価値もある。

早速ウェッジウッドの茶器で、しかし敢えて紙の使い捨てティーバックに入れて淹れてみた。味は馴染みのダージリンで、今まで知っているものよりも混じりけがなくて、複雑ではないがやはりトワイニングなどのそれとも異なるビオな感じはあった。バックに入れた為か五分経過しても強く苦みが出るという感じではなくて、二杯目も楽しめた。バックをポットの中で上げておけばお湯と非接触になるのが大きいと思う。その意味から今迄の紅茶の印象からするととても洗練された感じになった。

昨年の新茶ということで気にしていたが、賞味期限も2024年前になっているので、その点ではこれで判断を下せる。愉しめて気軽に飲めるファーストフラッシュらしい清涼感もこれの価値でもあろう。



参照:
そこそこ話題になる話 2022-05-07 | 生活
英国の相続遺産 2004-11-15 | 料理
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