<1970年代の船見坂>
1970年代の小樽の路地裏写真を撮り続けた兵庫勝人氏の写真展が、小樽博物館で開かれていると聞き、早速行ってきました。『路地裏の貌(かお)』というテーマで,1970代と今の小樽と比較できるという。兵庫氏については、氏の小樽の古い写真を数回目にしたことがあるだけで、人となりは全く存じ上げておりません。
☆アマチュア写真写真家が見つけた宝物展
正月明けの8日(日曜)に見てまいりました。2F展示室の回廊に、カラーの写真32点が張り出されていました。小樽在住の女性写真家「真柄利香」さんの「あなたは小樽を知っていますか?アマチュア写真家がみつけた宝物」というテーマで、「路地裏の貌」と共催展となっていました。
カラー写真のパネル張りで32点が展示されています。いずれも小樽市内で撮影されたもので、市民であれば目にしたことのあるシーンがたくさんあるはずです。
2Fの回廊の、「路地裏の貌」企画室手前に展示されています。
下段左は展示ポススターに使用された写真「輝く朝」で、撮影地は清水町薬師神社付近とのこと。朝日に輝く道路がとても綺麗です。上段の写真「海に映る灯り」は色内埠頭から見た天狗山スキー場です。
上段左「燃える船」は小樽築港で撮影されています。この日(2016.8.26PM6時)は私も自宅屋上から撮影しております。まるで某国から発射されたミサイルが炸裂した様な画像になりました。
☆路地裏の貌(かお)
企画展コーナーに入ると、右側展示スペースに、兵庫氏の「路地裏の貌」写真が8点と家族及び本人プロフィール写真が数点、撮影に使用されたカメラ(MAMIYA67)、写真スクラップ帖数十冊。それになぜか1970年大にヒットしたシングルレコードが20数枚展示されていました。
兵庫氏の写真と解説。
スクラップ帳から…1
スクラップ帳から…2
スクラップ帳から…3
スクラップ帳から…4
兵庫氏の写真は10点ほど展示されているだけで、スクラップ帳にすべて収納されていて、且つケース越しにしか見ることができず、展示室の光源等もあってまじかにじっくり、と言う訳にはいきませんでした。見る側からすると、なんとなく消化不良のような展示でした。
☆街の表情 新旧あれこれ
展示室の残り3面は兵庫氏の写真ではなく、小樽市所蔵の写真、小樽商大の学生による最近の写真でした。
カラーの写真は現在の写真で、大型モノクロ写真は、1970年代の写真です。詳しくは以下の通りです。
右下の画像は、船見坂の頂上から小樽港を見た画像です。現在もこの船見坂から撮った写真は数多くみられ、傑作も生まれています。
中央のモノクロ画像は、水天宮海側の坂で「外人坂」です。戦前この付近に貿易商のドイツ人の自宅があったことから、外人坂と言われるようになったそうです。
右下のモノクロ画像は見たことのある方も多いと思います。急こう配の三角屋根の木造住宅が、並んでいます。昭和初期に建てられた住宅で「佐野貸家」とも呼ばれています。小樽市民会館前の通りを緑町に抜ける途中の「もみじ橋」付近に、現在も3棟あります。
右下のモノクロ画像は、東小樽の平磯公園から小樽港を見たものです。当時は港湾は貯木場になっていました。現在は貯木場無くなり、マリーナとなっています。手前の数珠つなぎになっているのは石炭貨車のようです。道内各地から掘り出された石炭は、ここ小樽築港から船で本州に運ばれました。石炭産業の衰退で、小樽築港機関区もなくなり、この辺りは大型商業施設マイカル小樽(後にウィングベイ小樽)とマンションが作られました。カラー写真ではわかりにくいですが…