紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

芸術の秋(3)~写真展巡り

2017-09-18 06:00:00 | 写真

                                            <第64回写真道展 小樽支部審査会員・会友作品の一部>

 

小樽市立美術館の市民ギャラリーでは、7月から9月上旬にかけて様々な写真展がおこなわれました。主要な写真展は、ほとんど見に行ってきましたが、今回はそれらの中から五つの写真展について取り上げたいと思います。とりわけ高校の写真部員が撮った作品には目を見張る写真が少なくありません。もちろん私自身素人に毛の生えた程度ですので、文中のコメントについては個人的な感想にしか過ぎませんのでご了解ください。なお鉄路展は旧手宮線跡地で24時間屋外展示です。

☆小樽写真研究会第26回堂堂展 7月12日~17日 
☆2017小樽フォト虹彩写真展 7月26日~30日 なお、小樽工業高校写真部の作品展と同時開催
☆平成29年度北海道高等学校文化連盟(高文連)後志支部写真展 8月25日~27日
☆2017小樽・鉄路・写真展 8月28日~9月10日
☆第64回写真道展巡回展(第34回学生写真道展も同時開催) 9月6日~10日

 

☆小樽写真研究会・堂堂展
この写真展は例年小樽の特定の町を対象に撮影された作品を展示しています。今回は清水町・梅ヶ枝町が被写体になっています。


プロの写真家でもある志佐公道さんの写真

 


宮崎早智子さんの写真が目を惹きました。モノクロ写真の一部のみが青や赤の色味が残っているからです。

 


清水町・梅ヶ枝町とは別に、企画展として、各自出展されていますが、その中で目を惹いたのが「消えていく倉庫群」。小樽の情景を数十年にわたって、モノクロで撮り続けている佐藤通晃さんの作品で、かつて活躍した運河周辺の倉庫が徐々に取り壊され消えていく様子が映し出されています。

 

☆2017小樽フォト虹彩写真展・小樽工業高校写真部展
会員の押切吉紀さんが工業高校写真部の顧問をされておられることから、今回同時開催となったようです。

 


中島史江さんの「炭鉱跡」が目を惹きました。ここ三笠市の奔別炭鉱跡には、縦坑櫓が当時のまま残っています。小樽から富良野美瑛方面にゆく際にはここを通りますので、何度か廃坑跡に寄って撮ったことがあります。

 


小樽工業高校写真部の作品ですが、左の薄茶の作品は、写真部顧問の押切吉紀さんの作品です。デジタルで撮影した画像を、塩と硝酸銀を用いた古典的な手法でプリントした作品です。右側は部員である生徒の作品。

 


その中から特に目を惹いたのが、右端中段のマラソンランナーが給水を受けている瞬間の画像。小さくて分かりにくいですが、受け取ったコップから水が飛び跳ねています。選手のつらそうな表情とコップの水、見事な一瞬を切り取ってます。

 

☆高文連後志支部写真展
後志地区大会に出品された439点が一堂に展示されています。上位入賞作品のほかは、学校別に展示されています。これだけの数がそろうと、壮観です。

 


最優秀賞1作品、優秀賞4作品がまずギャラリーの入り口近くに展示されています。白黒プリントが多かったので、あえてモノクロで撮りました。画像が小さくてわかり図雷ですが、上位5作品はいずれも、小樽工業高校の生徒の作品でした。最優秀賞は「ZOU」というタイトル、像の肌をモノクロで撮影した作品でした。

 


これだけあると見応え十分。

 


選外でしたが、中央の縦4枚組み写真に注目です。シャボン玉を吹く女子高生を撮ったものですが、モデルがかわいいだけに、最下段の画像、顔が重なったのが残念。友人なら取り直しができたはず…

 


これも惜しい作品、ボールを受け損なった友人の手を見ていただきたい。なんと両手にサンダルをはめて受けようとしている瞬間。手のひらが返って、ボールをはじく寸前(もちろん人物の顔がはいって)ならば…最高のカットになったかも…

 

☆2017小樽・鉄路・写真展
例年この時期旧手宮線廃線跡地で開かれます。24時間オープンですので、この間雨が降ったり、風が吹いたり、その都度手直し作業が大変なようです。

 


会場入り口に立つ案内板。

 


鉄路展を見に行った9月3日は、ちょうど「小樽アニメパーティー」開催日でもあったので、鉄路展を訪れるコスプレの方々も大勢いました。

 


当別町の坂本史顕さんの作品に、毎年見入ってしまいます。今まではA4サイズ写真でしたが、今年は二枚つないでA3サイズにしています。

 


出展者のお名前を忘れてしまいましたが「Akiko 20歳」と題されたこの作品に魅了されました。モノクロとカラーがありましたが、被写体の目線に魅せられてしまいました。

 


ここ旧手宮線跡地で撮影されたようですが、淡いトーンのなかに、真っ赤な唇と、黒い瞳が強烈な印象を放っています。ただポーズ不自然なのが気になります。むしろ左側から胸の膨らみを見せる方が自然のような気がしました。

 

☆第64回写真道展(審査会員・会友作品展を含む)・第35回学生写真道展
全作品340点ほどが一堂に展示されると、とてもゆっくり鑑賞できませんが…

 


会場入り口には写真道展自由の部の1席~3席の入賞作品が展示されています。

 


入選作品ですすが、一瞬赤っぽく光るものがなんだかわかりませんでした。よく見ると浜辺を漂う昆布が日に照らされている写真でした。

 


もう1点は、赤い沼地に咲く水芭蕉です。「褐色の沼に生きる」とありますが、オンネトーの少し手前にある「鏡沼」で撮影されています。

 


学生同展の入選作品から。夕日の浜辺で逆立ちするポーズの写真がいい感じでした。

 


同じく学生道展の作品から、右上と左下の写真がいいですね。いずれも水たまりの影を主題にしている点が光りました。

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