紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

夜空に咲く大輪の花

2013-08-18 06:00:00 | 写真
全国各地で花火大会が行わる時期になりました。今年は天候が不安定で、日本で最大規模と言われる隅田川の花火大会も、開始直後に降雨が激しく中止となったというニューが流れました。一方、京都府の福知山の花火大会では、花火が直接の原因ではないですが、爆発事故が発生し、負傷者が60名も出たという痛ましい事故がありました。学校の夏休みも終盤戦、各家庭でも花火遊びの機会が増えます。花火は火薬を扱うという気持ちで、取り扱いには十分注意したいものです。

さて花火をカメラで撮影される機会も多いことかと思います。昨今のコンデジでは、シーンモードの中に花火マークがあって、手持ちでも撮影可能なようです。過日の小樽潮祭りの最終回の花火大会では、次女が私のコンデジ「LUMIX TZ30」で40カットほど撮影しておりました。1回のシャッターで数カットを撮影し、カメラ内で合成してブレを軽減するということです。しかし結果的にはこれぞと思うカットはほんの数カット、90%はブレがひどくて使い物になりませんでした。やはり三脚使用した方がベターです。

さて、撮影の方法論はそこまでとして、花火撮影というと、一般的には周囲の情景をからめて、花火を写し込むことが圧倒的に多いようです。それが普通の撮り方です。でも、周囲の情景をからめて撮るとどうしても同じパターンになりがちです。そこで、私の場合は、もちろんそうした撮影もしますが、夜空に舞う花火の一部を切り取ったり、ズームリングを回転させたり、あるいはフォーカスを移動させたり、さまざまな撮り方をしております。花火の部分を切り取ることによって、常識を超えたアートチックな画像になるからです。


(1) 花火の一部を切り取る

周囲の情景を捨てて美しいところだけを切り取る方法です。


花火が単色よりも、カラフルになるほど、美しくなります。










海に反射した部分も取り込んでみました。


(2) セロハン紙を使う

撮影中にセロハンをレンズの前に置いて花火の色を変える方法です。当初はセロハン紙を使っていましたが、その後カラーフィルターを使う方法に変えました。指の間に、赤と青の二枚のフィルターを挟み、露光中にレンズの前を移動させます。


赤から青にセロハン紙を移動させて撮りました。


赤いセロハンのまま、白い花火が赤くなりました。


露光後半に青いセロハン紙を使用。


前半赤いセロハン紙、後半青いセロハン紙を使用。


青と緑のフィルターを交互に移動して撮影。


(3) ズーミングとブレ

露光中にズームリングを回転させたり、あるいはカメラをわざとブラスト予想外の画像になることがあります。きわめて成功率が低くて、100カット撮影して、見栄えの良いカットが10もあれば御の字です。事前にどのような画像になるか全く予想がつかないからで、上手く行ったときはことのほか喜びも大きくなります。


菊の花のようになりました。


大きな花火と小さな花火が二つ映り込みました。


クラゲか流星のようにも見えます。


綺麗な花になりました。


青いバラの花のようにも…




クラゲのような…


(4) 瞬間フォーカス移動

この方法で撮影した画像が最も夜空の華というイメージに近くなります。撮影方法は至極簡単なのですが、タイミングが難しく、成功率は5%以下でしょうか。無駄打ちの連続になります。まず、ズームレンズですが、焦点距離間が長いものがベターです。短いとアウトオブフォーカスにしても、ボケが小さくなってしまうからです。例えば、18-200㎜のズームレンズの望遠側で撮れば撮るほど、最初の丸ボケが大きくなります。次に、カメラのファインダーーを覗いて、ピントを最短距離に合わせます。ぼけたファインダーで上に上がる花火を追いかけます。大きく破裂したところで、シャッターを開き、瞬時に距離リングを無限遠に戻します。無限遠になったところでシャッター切ります。このシャッターの切るタイミングが難しく、ずれると花火の先に糸が絡まったようになって失敗作となります。成功率5%以下でしょうか。


フォーカス移動直後にもう一つ花火が炸裂しました。




外側と内側の花火で炸裂の速度が違うことがわかります。


いくつもの花火が重なりました。予測のつかないところに面白味があります。


綺麗な円形になりました。


マンゴーの実が炸裂したようで…


これもきれいな円形になりました。これが花火?と思っていただけたら成功です。






瞬間移動フォーカスには、二種類の方法があります。今まで見てきたのは、近距離から遠距離にフォーカスを移動する方法です(ボケから合焦へ)。もう一つは、遠距離から近距離(合焦からボケへ)にフォーカスを移動させる方法です。夜空の華とは違った画像になりますが、過去何度かチャレンジしましたが、まだ一度も満足のいく画像が得られておりません。小樽はこれから、高島漁港の花火大会(8月18日)や祝津の花火大会(9月7日)があります。夜空の華を狙ってみたいと思っています。
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34 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
花火アートが… (yotuti)
2013-08-18 08:45:31
盛りだくさんで圧倒されます…。
花火、はなび、ハナビ皆其々素敵な作品です。
参考になります。
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小樽では… (紅露)
2013-08-18 10:10:43
高島と祝津の、あと2回花火大会があります。どのような撮り方をしたらよいか思案中です。
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えっ?花火? (kozuka)
2013-08-19 11:34:03
凄~い花火の写真を拝見   紅露先生の 魔法の手と  魔法の頭脳と  まだまだ沢山の魔法で 見たこともない写真の数々    お気に入り写真も沢山あって蒸し暑い気分もスッキリ
コンナ フシギナ キレイナ シャシンデ ハナビサンモ オドロイテイルデショウ トチュカラ パソコンガ ハテナニナッテシマイマシタ シツレイ



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撮影の工夫次第で… (紅露)
2013-08-19 12:11:57
花火が全く違うものに見えるので、面白いですね。ただシャッターを切るタイミングがきわめて難しくて、無駄打ちのオンパレード、1回の花火大会で数枚あればいいほう。
八王子勤務時は、中央線沿線で一夏に10回ほどの花火大会があるので、無駄打ち覚悟で出来ましたが、今の小樽では、なかなか踏み切れません。
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目から鱗 (ふうちゃん本舗)
2013-08-21 18:44:48
目から鱗です。花火現物写真を見てようやく意味が分かりました。私は実力がないので実践にはまだまだですが勉強の参考にさせて頂きます。ありがとうございました。
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有難うございます… (紅露)
2013-08-21 19:40:05
こんなのが花火?と思っていただければ成功です。通常は周辺の風景を入れてうちあがった花火を写し込みます。50カット撮ればほとんどが似たようなカットになってしまいます。少しでもほかの人とは違う写真を撮りたくて、いろいろ工夫をしてみました。考えればいくらでもアイディアは出てくるもんですね。
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お久しぶりです! (EBI)
2013-08-22 17:03:30
紅露さん,お久しぶりです。
鹿児島のEBIです

花火の写真、面白いですね!
私は仕事が終わるのが遅くて花火の開催があっても撮影をした事がありません

ズーミングやぶらしながらの撮影、ピントをずらした撮影などとても興味深く拝見しました
チャンスがあったら試したいものです

鹿児島は最近,桜島が元気で降灰の被害が凄いです
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ご無沙汰しています… (紅露)
2013-08-22 19:50:35
ハクバのサイトでは、フォトコンがなくなって滅多に顔を出すことがなくなってしまいました。
鹿児島は桜島の噴火に加え、この夏の異常とも思える熱暑で大変なことかと思います。小樽もつい先週までは湿気が多く寝苦しい日が続きましたが、このところめっきり涼しくなりました。
お仕事を抱えていると、写真撮影もままになりませんね。定年後全く仕事がないのも張り合いがありませんが、まぁ、カメラをぶら下げて毎日ふらふらしております。撮影方法等を考えるのが好きなもので、花火なんぞも、いろいろ工夫を重ねながら試しています。
暑い折、体調に気を付けてください。
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勝手ながら… (紅露)
2013-08-22 20:01:52
EBIさん、Facebook友申請させていただきました。鹿児島の風景のあの切り取り方を、FB上で楽しみたいと思いますので…
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おぉ。 (キャベツ)
2013-08-25 20:35:05
凄いですね。綺麗すぎて花火だとは思えないです。こんな事が出来てしまうなんて…まさにアートですね!
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