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以前、ある教習生(年配の男性)が
「ちょっと、とのじ。」と言って
教習車を降りたことがありました。
この「とのじ」(「ともじ」かも)という言葉自体は
初めて聞いたのですが、その行動から、
「トイレ」を婉曲に言ったのだろうと推測できました。
もしかしたら、「湯文字」や「しゃ文字」などの女房言葉と同様、
特定の業界で用いられている符牒の一つなのかも知れません。
そういった意味で、われわれ指導員が、
教習課題の「方向変換」を略して「方変(ほうへん)」と呼ぶのと
通じるものを感じました。
また、「屈折型狭路コース」のことを
そもそも工具の名称である「クランク」と呼ぶのも
似たような話でしょう。
もっとも、一般の人も「クランク」で意味が通じてしまうので、
これは符牒とは言えないかも知れませんが。
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