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捏造された温暖化・・・クライメートゲート事件

2009-12-06 04:45:00 | 温暖化問題


■ ホッケースティックス理論 ■

上のグラフはIPCCが第三次報告書まで採用していた有名な「ホッケースティクス理論」のグラフです。産業革命以来、人為的に排出された二酸化炭素により、地球の平均気温が急激に上昇した事を示すグラフとされてきました。

このグラフは98年に、ペンシルバニア大学のマイケル・マンらが作成したグラフで温度計で計った最近(近代約150年分)の気温(実測値)と、木の年輪の間隔などを測定して算出した大昔の概算気温(指標値、proxy data)とを「接ぎ木」して、大昔から現在につながる世界の平均気温の変化のグラフを作成しています。

マンのグラフは発表当初から信憑性に疑問があります。中世の温暖期や、江戸時代の寒冷期を意図的に過小評価しているとの指摘がされています。IPCCの第4次報告書ではマンのグラフは扱いが小さくなっています。

■ 暴露された「Trick」 ■

京都議定書の次なる温暖化防止のプログラムを作成する為に、コペンハーゲンでCOP15が開かれようとしています。その開催に合わせるかの様に、重大な情報がリークされました。

イギリスのCRU(イーストアングリア大学気候研究所)は温暖化問題で主導的な役割を果たしてきた研究所です。そのサーバーに何者かが侵入、外部とやりとりされた1000を超えるメールやプログラムのスクリプトなど3000を超えるファイルが持ち出され、ロシアのFTPサーバにそれが匿名でアップされました。

その中にはマンのグラフの「Trick]の再現についてジョンズ所長が触れているメールが含まれています。木の年輪の観測では1960年代以降地球の気温は寒冷化している傾向を示します。そこで、あたかも温暖化が継続しているかの如く見せる為に、1940年以降は実測による世界の平均気温のデータを接木するトリックが有効だと述べられている様です。

さらに、メールと共に多数漏出したフォートランなどのプログラムソースの中に、グラフを補完するプログラムも存在し、「(気温の)下落傾向に対し、非常に人為的(不自然)な補正をほどこす」(Apply a VERY ARTIFICAL correction for decline!!)というコメント付きのプログラムまで見つかっています。

■ クライメートゲート事件 ■

欧米ではこのスキャンダルを、ウォーターゲート事件をもじって、クライメート(気候)ゲート事件と呼び、各種メディアを騒がせています。日本のメディアでは殆ど報道されませんが、インターネットのブログなどではこの事件は結構取り上げられています。

コペンハーゲンで開催されるCOP15は、二酸化炭素排出削減を目指す先進国と、排出枠を大きく確保したい新興国や途上国の間で熾烈な争いが展開されます。途上国がクライメートゲート事件をネタに先進国に譲歩を迫る場面が充分に予想されます。

■ 科学では無い温暖化問題 ■

温暖化問題は、その出発点において既に科学では無く政治の道具でした。今回の情報漏洩はその事実を改めて浮き彫りにしました。温暖化は捏造されたのです。

では何故温暖化を捏造する必要があったのか・・・・。
昨年までは、温暖化問題は先進国が途上国の成長を阻害する枠組みの様に思われていました。しかし、最近の動きを見ていると、先進国は排出規制という経済の足かせを自らに課してしる様に思えます。そして、温暖化防止のプログラムは、先進国から途上国への技術と資本の移転を強力にバックアップしている様に見えます。

温暖化問題は世界の多極化をゆっくりと後押ししています。

これは経済危機や戦争を道具として世界を急激に多極化させる方法よりも平和的に思えます。科学的に考えれば合理性に欠けるように思える温暖化問題ですが、地球の安定と平和の為になるならば、あえて騙されるのも悪くは無いのかもしれません。

尤も、グローバル化は日本人の貧困化とセットである事には変わりありあません。日本の技術と資本は何だかんだと理由を付けられて、途上国の発展の為に掠め取られ、日本は途上国のブースターとして使用された後、切り放される可能性が大いにありあります。

将来に夢が持てない若者には、緩慢な衰退よりも、派手な崩壊が魅力的に写るかもしれません。・・・さて世界はどうなるのでしょうか?