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経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

「停滞を前提とした経済」・・・狩猟民族が我慢出来るか?

2020-01-07 09:18:00 | 時事/金融危機
 

777さんが面白い動画を紹介して下さったので、その返信

<メッセジへの返信を引用>

お話されている内容は至ってマトモですね。ただ、私は財務省の消費税増税は敢えて景気を冷やして成長率を0%に釘付けする為に行っていると思います。

確かに昔の様に「財政ファイナンス=国債暴落」とはならない事は立証されましたが、財政ファイナンスが一時的であれ成立する環境は「ゼロ金利の維持」が支えています。短期的であれ景気が回復して金利が上昇する事態は財務省的には防ぎたい。よって、消費税を増税して予防的に金利を下げている。

景気が多少回復して税収が多層増えたとしても、金利上昇による利払い費の増加と、将来の日本国債の需給環境の不安定化で相殺され、むしろそれ以上に金利上層の悪影響は大きい。

経済は拡大した方が良いに決まっていますが、様々な構造的要因で、成長率がゼロ近傍に下がってしまった「老化した経済」に無理にカンフルを打つと、むしろ悪影響が大きいと考えます。だから補正予算も、絶妙なバランスの金額で設定されるのかなと・・・。

現在、世界の経済は「生長を前提とした経済」から「停滞を前提とした経済」に変化しつつあります。これは「金利の消失」を意味しますが、経済のポンプである金利がゼロ近傍を前提とした新しい経済体系が生まれるのか、それとも、強引にリセットされて再び金利が復活するのか・・・。

前者ではMMT的な財政ファイナンスが可能となりますが、日本はその実験場として世界のトップを走っている事は間違え無い様です。

<引用終わり>


問題は狩猟民族の米英が「停滞した経済」を容認するかだと思います。戦争や金融危機で、強引にリセットする方法を彼らは好んでいる事は、歴史を見ても明らかに思えてなりません。



皆さん、消費税増税後に買い控えしてますか?

2020-01-07 06:18:00 | 時事/金融危機
 

■ 消費税増税後に消費減退 ■

10月の消費税増税後に消費が2%落ち込んでいる様です。

「2%消費税が上がったのだから2%消費が落ち込むのは当たりまえ」

・・・・果たしてこんなに単純なのでしょうか?

■ 高齢者が増えれば消費は低下するのは当たり前 ■

確かに消費税増税は現役世代には負担増になり、可処分所得が殆ど家計の出費に回る若年世帯では2%の増税は2%の消費の減少を伴います。

さらに、消費税は消費性向の高い若年層から税金を集め、高齢者福祉へ当てる効果が有るので、若者から高齢者に所得移転が起こり、さらに景気を冷え込ませます。高齢者は消費せずに貯蓄する傾向が強いからです。


■ 消費増税の裏に隠れる景気減速に注意が必要 ■

ただ「景気悪化=消費増税の影響」と思考停止してしまう事は危険です。

米中貿易摩擦や、日韓問題で、日本の輸出は少なからず影響を受けています。これは国内経済の時間差で悪影響を与えます。

尤も、米中貿易摩擦の前に世界経済はピークアウトしたと言われていますから、これからアメリカでも経済指標が徐々に悪化して行く可能性は高い。

FRBの予防的利下げによって昨年末は市場は歓迎ムードでしたが、今年は年初からイラン情勢で冷や水を浴びています。FRBに市場が利下げを要求する事で、年初は不安定な値動きになるでしょう。ただ、これは単純に市場の都合に過ぎない。

問題は、アメリカの経済指標の悪化が顕実化し、「景気悪化」を市場が無視できなくなった時です。ここでFRBが利下げのタイミングを誤ると、一気に市場は不安定化します。これが2020年のファンダメンタルなリスク。


■ 選挙を控えてトランプのFRBへの利下げ要求はエスカレートし、バブルの饗宴は最高潮に ■

選挙を控えてとトランプはFRBに強く利下げを迫るでしょう。FRBとてこれを無視出来ません。渋々、1回から2回の利下げをする可能性は有ります。

ただ、結果的に、FRBの利下げをバブルの総仕上げをするだけに終わります。一時、市場は回復するでしょうが、市場関係者の軸足は「逃げ」の方に移っています。「最後のひと稼ぎ」とばかり、相場はパァーと上昇するかも知れませんが、何かの切っ掛けで大幅下落に転じると歯止めが掛からずに暴落を演じる。

賢い投資家は、昨年の内にリスクを削ぎ落して、後は暴落を待つだけでしょうが、運用利益を常に要求されるトレーダー達は、チキンレースを承知で最後までダンスを踊ります。そして生贄に捧げられるのは個人の投資資金や公的年金。

■ どこか醒めたバブルの饗宴 ■

今回の金融緩和バブルの特徴は、「醒めたバブル」という点。日本のバブルやリーマンショックの様な「熱狂」や「熱感」を伴わずにバブルが拡大しています。だから、当時と比べて「未だバブルとは言えない」と判断している人達は、尻の毛まで毟られる。

何故「熱狂感」に乏しいかと言えば、本来バブルは「限定的な市場が過熱」しますが、金融緩和バブルでは、あらゆる市場が静かにリスクの限界を超えている。

これは下がり過ぎた金利が原因ですが、少しでもマシな金利を得ようとすると、リスクを取り過ぎる結果となります。

一度危機が明確になると、これらのリスクがあらゆる所で顕在化し、債券市場も株式市場もコモディティー市場の一気に崩壊します。まさに逃げ場の無い状態が発生する。


多くの市場のプロ達は、現状の危機を理解していますが・・・・ゲームが続く間は降りる事が出来ません。それがゲームのルールだから・・。



話が消費税増税から逸れてしまいましたが、要は国内景気なんてどうでも良いのです。問題は金融緩和バブルがいつ弾けるかという点に尽きます。



中東情勢は金融危機の「炭鉱のカナリア」・・・仕込みは終わった

2020-01-07 05:20:00 | 時事/金融危機


2020年が始まり、にわかに中東情勢の緊張が高まっていますが・・・トランプの選挙前のパフォーマンスと予測する人も多いでしょう。
 

■ マッチポンプの中東危機 ■

ネットで情報を集める多くの方が、中東の混乱の火付け役がアメリカとイスラエルである事にお気づきでしょう。ロシアや中国は火を消す側に付いています。シリア内戦はアメリカが背後で操るイスラム国のテロリスト達がロシアとトルコそしてイランに排除されたので落ち着きつつあります。

一方、急激に関係が悪化しているのがアメリカとイランの関係。そして、親イラン政権であるイラクとの関係。

■ 最悪の展開を妄想してみた ■


1) 核開発を口実にアメリカがイランに経済制裁を課す
2) イランの急進派が反アメリカで先鋭化する
3) アメリカがイランの急進派のリーダーを暗殺する
4) 米 VS イラン+イラク の対立が急激に強まる
5) 米がイラクに軍隊を大量増派する

今はココ。

4) イランが報復としてイラク国内でアメリカ軍やアメリカの民間人を巻き込むテロを行う
5) アメリカが報復としてイランの核施設を空爆する

6) イランとイラク国内のシーア派勢力がイラク国内の米軍に攻撃を加える
7) アメリカが報復としてイランの軍事基地に空爆を加える

8) イランが報復としてホルムズ海峡を通過する船舶を攻撃し、機雷で海峡を封鎖する
9) アメリカのイラン空爆が拡大する
10) イラク国内のシーア派勢力がイラク国内の米軍にゲリラ攻撃を開始する

11) サウジアラビアがドサクサに紛れてイエメンで大規模は軍事行動を起こす
12) イランがサウジアラビアに地対地ミサイルを発射する
13) サウジアラビアがイランの本格的な戦闘を開始する

14) ハマスとヒズボラがイスラエルに大量ロケット弾攻撃を仕掛ける
15) イスラエルが報復としてパレスチナとレバノンに軍事進攻を行う

16) シリアがゴラン高原でイスラエル軍と戦闘を開始する
17) イスラエルが激オコして、シリア国内を空爆する

18) アメリカが多国籍軍を編成してイラン・イラク・シリアに攻撃を開始する
19) ロシアと中国が激オコしてイラン・イラク・シリアの軍事支援を始める
20) トルコもシリアに地上部隊を派遣する

まあ、一度タガが外れると中東情勢はこんな感じで蜂の巣を突いた状況になるかも知れません。問題はイランがイスラエルをミサイル攻撃するかどうかですが・・・イランの戦況が不利になれば苦し紛れにイスラエルを攻撃する可能性も有ります。イスラエルがブチ切れてイランに大量のミサイルを撃ち込めば、中東情勢は一変して、アラブ諸国が反アメリカ・イスラエルで結束します。


まあ、あくまでも最悪のシナリオですが・・・。


■ 経済危機に連動する中東情勢 ■

中東の軍事的緊張は石油利権に絡む事は周知の事実ですが、実は経済情勢とも大きく関係しています。

ニクソンショックによってドルの信用危機が起きた時中東戦争が起きた事で原油価格が5倍に跳ね上がりました。いわゆる「石油ショック」です。当時の石油の決済通過はドルだけだったので、ドルの需要が一気に高まり、ニクソンショックによるドル安を防ぐ事に成功します。

リーマンショックの後も、アメリカとイランの関係は険悪化し、ホルムズ海峡で緊張が高まりました。この時期、ドルの信用危機がクローズアップされ、フランや中国などがドルに代わる基軸通貨の検討を行っています。

ニクソンショックによって金兌換制度を停止したドルは、石油の決済通貨として「石油兌換紙幣」に変化し、その価値を担保しています。だから、ドルの信用が揺らぐ時、中東で戦争が発生して、原油価格が上昇し、ドルの需要を支えて来ました。

陰謀論的に言えば、現在のアメリカとイランの対立は「金融危機の炭鉱のカナリア」と見る事が出来ます。

仮に、ドルの信用不安が起こる程の金融危機が起きた場合、即座に中東で大規模な戦争を起こして原油価格を上げる為の仕込みが行われている。


■ 最新軍事シューと、武器の在庫一掃として10年に一度大規模の戦争を望む軍事産業 ■

アメリカの軍事産業も10年周期の大規模な戦争を望んでいると言われています。

軍事技術の性能向上も10年程度で達成されるので、新しい軍事技術の実地テストと、ビジネス的なお披露目を兼ねて、実践を欲しているのだと。さらに、古い武器や弾薬の在庫一掃としても戦争は役立ちます。


■ トランプって便利なんです ■

トランプ大統領はニクソン元大統領に似ていると言われています。「何をするか分からない大統領」だと。

実際にニクソンがドルの金兌換を停止する事を事前に知っていたのは4人の側近だけだと言われています。(そんな訳あるか!!)

トランプもイランやイラクを恫喝していますが、イランに大規模な攻撃を仕掛けても世間は「トランプならばやり兼ねない」と納得してしまいます。

一方、何故かトランプを救世主だと誤解している陰謀論者は、今回のイランとの緊張の高まりを「選挙向けのパフォーマンス」と判断するでしょう。


同じ陰謀論でもトランプの見方は180度異なり、妄想する未来も大きく違う。ここら辺も陰謀論の楽しい所です。


はてさて、大規模な中東戦争は発生するのか・・・・それは、次なる金融危機の規模によるでしょう。本当にドル不安が高まる様ならば、アメリカは躊躇しません。


安倍政権はオリンピック気分を盛り上げようと躍起になるでしょうが、中東情勢如何によってはテロを警戒して、緊迫した大会になる可能性も無くはありません。


私はオリンピック、ちょっと楽しみなので、出来る事ならば、秋頃までは経済も中東情勢も落ち着いていると嬉しい。(チケットは外れたと言うか・・・家内が抽選の申し込みの確定を忘れてカートの中に入ってました・・・・)