副官 「司令官、退避は完了しました」
司令官 「そうか、では先方に連絡してくれ」
副官 「了解であります」
副官 「当方の退避は完了した。繰り返す、退避は完了した」
副官 「発射が確認されました。20発以上です」
司令官 「ヤツラのミサイルの精度が良い事を願いたいな」
副官 「まもなく着弾します」
衝撃と轟音が伝わる
副官 「17発の着弾を確認」
司令官 「被害の確認を」
副官 「将兵に被害無し、基地施設の被害軽微」
司令官 「やつらのミサイルもナカナカじゃないか」
司令官 「大統領、予告通り、イランからのミサイル攻撃が有りました。」
大統領 「花火は派手だったか?」
司令官 「基地の損害は軽微。将兵に死傷者は有りませんでした」
大統領 「予定通りだな」
補佐官 「やつらのミサイルも精度が上がりましたね」
大統領 「もう少し派手にしてくれても良かったがね」
補佐官 「ウォール街の連中には、事前の手はず通りだと連絡します」
大統領 「今日は株価がパーティーだな」
補佐官 「彼らはイベント好きですからね」
大統領 「これでウルサイ連中も少しは黙るだろう」
補佐官 「コメントの原稿はこちらに・・・」
大統領 「オレのコメントにしては地味じゃないか?」
補佐官 「今はイラン国民をあまり刺激しない方が得策かと」
大統領 「分かった」
「やられたら、10倍が返しだ!!」の中東情勢ですが、イランがいきなりイラク国内の米軍基地にミサイルを撃ち込んだのには驚きました。私は散発的なジハード攻撃程度かと予想していあので・・・。
一方、このミサイル攻撃は何だか胡散臭い。米軍は死傷者ゼロと発表していますが、予告なしに基地施設に地対地ミサイルが撃ち込まれて死傷者ゼロには違和感を覚えます。イランは米軍に死者が発生したと報道していますが、仮に死傷者が発生していたとしたら米軍はこれを隠し通す事は難しい。
私は米軍の発表通り死傷者が出ていないと妄想していますが、その為にはミサイルの標的と発射時刻を米軍が事前に知る必要が有ります。情報戦に秀でた米軍ですから、イラン革命防衛隊にもスパイは送り込んでいるでしょう。だから事前に退避させたと考える専門家もいらっしゃるかと。ただ、私は陰謀論者ですから、もう少し面白い筋書きを妄想してしまいます。
アラブでは「やられたら、やり返す」が文化ですから、イラン政府は何等かの報復作戦を遂行しなければ国民の納得が得られません。一方で、アメリカを過剰に刺激する事は避けたい。アメリカはアメリカで、今の時点でイランと全面的な軍事衝突は避けたい。
双方の思惑が一致しているので、裏で何等かの取引があったのでは無いか・・・。それがイラン政府にとっても、アメリカ政府にとってもWin Winな結果となります。
今回のミサイル攻撃でアサド空軍基地の施設が多少破壊された様ですが、兵舎を避けたとの憶測も有ります。イランの地対地ミサイルの精度がどの程度かは分かり兼ねますが、弾道軌道で落下するミサイルの精度が数10メートル以内というのは想像し難い。実際に写真でも着弾点は結構バラけています。建物施設も破壊されています。これで死傷者が出ていない事に違和感を感じます。
例えば基地の北側に着弾させるから、人員は南側に退避させるなどの事前の調整が有れば、人的損害を出さずに済みます。実際にイラン政府はイラク政府に事前通告をしているとの報道も有ります。当然、情報は米軍にも伝わります。
そんなこんなで・・・、今回のイランの攻撃は「中東にしてはエレガントな作戦」で終わりました。「緊迫した中東情勢」などというキャッチフレーズ自体が、胡散臭いものに思えて来ます。
世界は裏ではズブズブな関係と妄想する陰謀論者の私としては「やっぱりね」という感じしかありません。そして、市場の混乱を利用して荒稼ぎしたヤツが居ると確信しています。
<追記>
アル・アサド空軍基地はアメリカにとっても重要な軍事拠点のハズですが、今回のミサイル攻撃に対して迎撃ミサイルの発射の形跡は有りません。これは軍事拠点としては違和感アリアリ。
迎撃ミサイルを発射した方がリアリティーは上がりますが、そのコストを掛けたく無かったか、迎撃ミサイルが絵に描いた餅である事がバレる事を恐れたのか・・・。
イスラエルの迎撃ミサイルのアイアンドームがロケット弾攻撃にそれなりの成果を上げていますが、やはり高速で落下する弾道ミサイルを迎撃するのは難しいのかも知れません。