春の天気は一週間周期。最近は土日に雨が降るパターンが続いています。
本日は久しぶりに晴天の土曜日。
終日サイクリングを楽しみたい所ですが、
鴨川のホームに入所している父の病院に付きそう予定が入っています。
普通なら「病院の付き添いで休日がつぶれた」となる所ですが・・・
私の場合は「自転車で100kmライドを楽しんで、ついでに娘の顔も観れる」イベント。
おっと、父の顔も当然見る事が出来ます。
この時期の房総半島南部は、水仙と、菜の花と、桜と、桃の饗宴が楽しめます。
何でも無い里山の風景が、桃源郷の様な眺めに一変します。
都内では平年より早く桜が満開となっていますが、
温暖と言われる房総半島の桜は都内よりも1週間程度遅れて満開となります。
東京はヒートアイランドの影響で、館山よりも「温暖な地」となっている訳です。
朝5時過ぎに浦安を出発して、10時前には鴨川到着。
娘の部屋でシャワーを借りて、タケノコご飯の朝食を食べて、待ち合わせの病院に向かいます。
午後は娘が車椅子を押して、父を連れて海岸を散歩します。
先日までは肌寒さを感じた海風ですが、今日は心地よく感じます。
海の色も心なしか春色。
「この間、この先の海岸に大きなクジラが打ち上げらあれたんだよ~」
という娘の話しに、珍しく父が興味を示していました。
太平洋を見ながら「ここは何湾だね?」と聞くので「鴨川湾」と答えておきました。
病院の中待合は、息子や娘に付き添われた高齢者が大勢居ました。
コロナが流行していても、受診せざるを得ない高齢者は多い。
父もホームに戻った後は2週間の隔離生活です。
病院に行ったり、散歩をしたりという高齢者の普通の日常を奪った新型コロナウイルス。
一方で高齢者の完全隔離は事実上不可能で、
病院も高齢者施設も、ある程度の妥協を持ってウイルスとの共存を選択せざるを得ません。
問題は、クラスターが発生した病院や高齢者施設を世間が「問題」と捉える事にあります。
「感染対策が不完全だったのだろう」とか「職員の管理が徹底されていない」と非難する。
しかし、病院や高齢者施設をウイルスから遮断する事は100%不可能です。
新型コロナウイルスは数年も経てば「普通の風邪」になります。
その時に、現在を振り返って、人々はどの様な思いを抱くのでしょう・・・。
失われたものは、人命だけでは無いのでしょう。