94年ルワンダで起こった大虐殺。100万人もの人々が犠牲になったという20世紀最大規模の殺人なのに僕たちはその現実を知らない。去年『ホテル・ルワンダ』を見た時の衝撃は大きかった。新聞でそんな事があったことは、知識として知っていたかもしれないが、それは遠いアフリカの出来事でしかなかった。
引き続いて今年も同じ話を別の場所から、別の視点で描いたこの映画が公開され、もう一度あの現実に向き合う機会を . . . 本文を読む
気合の入った力作である。立派なセットと豪華な衣装で見せる時代劇といえば正月のお笑い映画『大奥』と同じなのだが、こちらはあんなバカとは違う。フォトグラファーの蜷川実花の第1回監督作品。
赤を基調にした極彩色のあでやかで大胆な美術(新人の岩城奈美子)、丁寧に書かれた脚本(タナダユキ)のもとパワフルな演出で一人の女郎の生き様を力強く見せてくれる。冒頭の「なめんじゃないよ」という土屋アンナのセリフと . . . 本文を読む
真面目に作っている。いい芝居だったとは思えないが、取り組む姿勢はとてもいいと思う。19世紀末のフランスの詩人(アルフレッド・ジャリ)が書いたという作品を現代に甦らせたものらしいが、なんだかはちゃめちゃなだけで、いったいどうなんだろう、と思う。アドリブをたくさん放り込んで自由気ままに作っているフリをしながらも、これはきっときちんとオリジナルを踏まえて作っているのではないかと思わせる。
芝居自体 . . . 本文を読む