いくつものイメージがこの芝居を象徴的に彩っている。ヤクザ、娼婦をドラマの中心に据えて、この町から出て行きたいのにそれが出来ない人々の物語という枠組みを設定する。この吹き溜まりのような場所で女たちは生きる。そこに迷い込んだ足の悪い女。最初はゲームの世界に迷い込んだはずだった女がそこで人探しをする。ゲームだから何度でもやり直しが効くはずだった。しかし、この世界はいつの間にかリアルな空間に変容していく . . . 本文を読む
土橋流エンタテインメント。とても解り易くて、メリハリのある芝居なので2時間があっという間に過ぎていく。個性的な面々が暮らす作家マンションを舞台にして、そこでの人間模様が描かれていく。これで、事件か何かが起きて、その中で右往左往する様を描いたりしたら全く別の芝居になりそうなフォーマットなのだが、もちろんそんなふうにはしない。しかし、そんな展開があってもおかしくないような構成になっている。
今ま . . . 本文を読む