習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

佐藤多佳子『一瞬の風になれ』

2007-03-22 23:38:28 | その他
 三浦しをんの弱小大学の駅伝部が箱根駅伝を目指していく『風が強く吹いている』には負けるけど、こちらも胸にきゅんとくる作品で、ページを繰る手が止まらない。サッカーで挫折した少年が、高校に入って陸上部に入り、初めての競技に戸惑いながらも、走ることの単純さ、その魅力に取り憑かれ、ショートスプリンターとして、そして、チームリーダーとして、高校でのクラブ活動に、全力を尽くしていく日々が描かれていく。もう文句 . . . 本文を読む
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大阪新撰組『餌食としての都市』

2007-03-22 22:36:04 | 演劇
 新撰組はシアターアーツと銘打って、劇団のスキルアップのために、毎年3月から5月くらいまでアトリエで3~4本くらいを連続で実験公演を行う。普段ならやらない(やれない?)ような企画に次々チャレンジしていく姿勢は素敵だ。  そして、一昨年の唐十郎(『少女都市』)、昨年の寺山修司(『奴婢訓』)と、大御所の大作をスタジオガリバーの小空間の中に作り上げ、とても刺激的な作品に仕立てたが、今年はドイツの現代演 . . . 本文を読む
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Low Powers『生活と嘘』

2007-03-22 21:56:20 | 演劇
 2、3分からせいぜい4,5分くらいまでのショートコントがとてもテンポよく続いていく。フラットな仕上がりで、さらりと見せるので、70分という上演時間がきっと限界だろう。スマートでスタイリシュに作りたいと思ったから、こういう作り方になったのだろう。よく考えて構成されている。  へんに力が入ってしまうとベタになってしまってみっともない。そのへんも作り手はよくわかっている。場数を踏んでいるから計算高い . . . 本文を読む
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