この一見小さな映画が、2時間18分もの長尺だったのには驚いた。とても力のこもった映画だが、子どもに見せるのには、あまりに長すぎるのではないか。しかもクライマックスの後、さらに30分以上続くというのもなんだかなぁ、と思う。こういう良質のファミリーピクチャーは、できるだけたくさんの人に見てもらいたいと思うけど、そのためにもできたら1時間40分までに収めて欲しい、なんて。
と、ここまで書いていてそ . . . 本文を読む
カフカをハネケが映画化する。ナレーションを多用して、原作を紙芝居として映画にする。ストーリーには起伏がなく、不条理な出来事を淡々と見せていくだけだ。
もう少しメリハリを付けなくては、眠くなってしまう。でも、そうはしてくれない。ただ、原作をなぞって行くばかりである。そして、未完の小説のまま、映画も未完の状態でいきなり終わる。こんなところでやめにされたら、見ている方はたまらない。でも、ハネケはそ . . . 本文を読む
谷崎の『刺青』の再映画化。一体何度映画にすれば気が済むのだろうか。ポルノにも充分なるから、いい素材なのだろう。昔にっかつロマンポルノにもなったし、OVのエロ文芸路線としても最適なのだ。今回もそんな流れに乗った企画だし、低予算のOVもどきの映画だが、これを作っているのが、瀬々敬久と井土紀州の黄金コンビなのだから、何があっても、誰に後ろ指指されようと(誰が指す?)見たかった。
この素材を通して彼 . . . 本文を読む