『盆がえり』以来、三年ぶりとなる寺田夢酔さんの待望の新作だ。これだけ長いスパンが必要だったのは、彼が自分の劇団を大切にして、チームで作品作りをしていく上でのどうしても必要な時間だったのだ、と思う。別に慌てて新作を発表していくことはない。自分のペースで焦らずゆっくりと熟成させていけばいいのだ。
今回の作品はセドリック・クラピッシュ監督の傑作『スパニッシュ・アパートメント』を想起させる群像劇だ。 . . . 本文を読む
とてもゆる~いストーリーラインの輪郭を残しながらも、そこに囚われることなく自由に連想からイメージを膨らませたり、脱輪したりしながら、コントと芝居の中間くらいのラインで2時間を見せていく。
とても見やすくて、おしゃれで楽しい。こんなふうにババロワが進化してきてるんだ、と認識させてくれる作品だ。もう既に15回公演を数えるということにも驚いた。初期の頃と、途中何度か見ただけで、最近ずっと見ていなかっ . . . 本文を読む