虚空旅団の高橋恵さんの脚本を空晴の岡部尚子さんの演出で送る作品。「女性たちに捧げる現代演劇」だなんて、それだけでもけっこうなプレッシャーになったのではないか。多分にメッセージ色のきつい企画だが、それを高橋さんは枷とするのではなく、反対に創作の力にし、いつもの作品とは一味も二味も違うものとして提示した。それを岡部さんは気負うことなく自分のペースで、軽やかに演出する。2人のコンビネーションがうまく機 . . . 本文を読む
移民の問題を扱った映画は今までもたくさんあったが、こんなにも本格的に、あらゆる側面から多面的にメスをいれた映画はなかった。本腰を入れてアメリカがこの問題と向き合う大作だ。こういう映画が見たかった。しかもマイナーシーンからの発信ではなく、ハリウッドの大作映画として取り組んだということを高く評価したい。
この国が移民をいかに受け入れ、あるいは拒絶したのか。メキシコからの越境者や南米からだけではな . . . 本文を読む