1972年なんていう微妙な時間によみがえってしまうヴァンパイアは間抜けだ。その200年のタイムラグにカルチャーショックを受けるヴァンパイアをジョニー・デップが散々笑わせて見せてくれる。これが現代に甦ってしまったりしてたのなら、ここまでは笑えない。それどころか少しもおもしろくはないはずだ。この40年というなんとも中途半端な過去がいいのだ。ジョニーが自分を200年も棺桶に閉じこめた魔女と戦うコメディ . . . 本文を読む
生理的に不快な気分にさせられる映画だ。今回に限らず塚本映画は今までもそうだったが、今回は最後まで日常をベースにして作られているから余計にキツイ。主人公が女性であり、しかも、鉄の塊になるとか、そんな話ではないから、重い。デジタルによる生々しい映像は見ていて、厳しいし、刺々しい。自傷行為、暴力、錯乱行動、描かれる内容のひとつひとつが、ヒロインである琴子だけではなく、僕たち観客も、恐怖に叩き込む。
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たった7行のあらすじから生まれた作品らしい。そこから2つの作品が生まれた。有川浩と成井豊による夢のコラボレーション。有川の小説、成井の戯曲。別々の双子の作品だ。さらには上演されたキャラメルボックスの芝居。それからインスピレーションを得た有川のノベライズ。この本はそうして生まれた有川のその2つの小説を収めた。ついでに成井豊の戯曲も載せたらよかったのではないか。イベント本としてならそこまでする方がい . . . 本文を読む