こんなん、ありえへんやん、と突っ込みどころ満載の映画なのだが、この圧倒的な静謐に突っ込みは不可能。あれよ、あれよと言う間に、どんどんお話に引き込まれていく。でも、いくら考えても、というか、考えないけど、ありえない。
本人たちもきっとそう思っている。悼む人である本人(高良健吾)が、ありえません、と言ってるし。こんな行為に何の意味もない。というか、意味ではない。ただ、彼が「悼ませてください」というの . . . 本文を読む
昨年このタイトルを見た時から、期待は高まるばかりだった。こんなタイトルの映画が作られるなんてありえない、と思ったし。そこは千日前にある古いキャバレーである。怪しさ抜群の商業ビルだ。なぜか、年に100回くらいその前を通る顔なじみの建物だ。何度か宴会とか、イベントとかで(実はたぶん2回だけだが)昔、入ったことがある。(もちろん子供だったのでキャバレーには行ったことはない。というか、大人になっても行かな . . . 本文を読む
まさか僕がアニーに嵌るなんて、思いもしなかった。実のところ、この映画、まるで見る予定なんかなかったのだ。でも、たまたま2時間、空白の時間が出来てしまった。その時間つぶしには、この映画しか見れるものがなかったのだ。他にもたくさん見たい映画ならあるのだけど、時間に嵌る映画がこれだけだった。
それで仕方なく、見たのだが、とてもよかった。もうびっくり。あの鈍重でもっさりしたジョン・ヒューストン監督の映画 . . . 本文を読む
極彩色の見世物芝居だ。華やかで艶やか。元禄時代の大坂。2つの芝居小屋を舞台にして、ふたりの花形役者が火花を散らすラブストーリー。なぜか、そこに平成の力士(片岡百萬両)が九十九神に見込まれて、タイムスリップ。彼ら2人の恋を見届ける。
片岡演じる天道虫をストーリーテラーにして、お話は展開する。本来なら彼がこの物語の主人公のはず。最初は彼の話から始まるし。でも、元禄時代に彼がやってきてからは、なぜか彼 . . . 本文を読む