昨年上演された作品を今年、もう一度再演した。再演としてはあまりにインターバルが短すぎる。だが、キナ臭くなった今だからこそ、この爽やかな作品を通して、忘れ去られていこうとする戦争の記憶を喚起するのは必要なことかもしれない。1970年の奈良を舞台にした作品で、いなかのほのぼのとした空気の中で、ひとりの女の子(女子高生)のモノローグからスタートする。美術室でデッサンをしながらの彼女の1人語りと、野球部の . . . 本文を読む
「吸血鬼に導かれ、東京を彷徨う」という帯のことばから、SFタッチのホラーなのか、と思い、読むのが億劫だったけど、たまたま読む本がなかったのと、やっぱり恩田陸だし、という思いから読み始めたのだが、もう一瞬で虜になった。
タイトルにある「EPITAPH」とは墓碑銘のことらしい。読み始めて少ししたら説明がなされる。すごく気になったけど、作者が何も言わないから、調べなかった。これも後で知ったのだが、「 . . . 本文を読む
ちゃんとしたタイトルは『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』。押井守監督がパトレイバーの実写映画化に挑んだ今回のプロジェクトは、その壮大さに目が眩む。13本の中編作品を作り、2本ずつにして、1年以上をかけて劇場でイベント上映した後、随時、DVD、CSでの放送をしていく。最後に劇場用の長編作品を大々的に映画館に持ってくる。原寸大のレイバーを作るというのも、大胆だと思ったし . . . 本文を読む
もうまく基金チャリティイベント、と言われても、ピンとこない。網膜色素変性症なんて知らない。自分に関係ないから、と。薄情な話だが、僕たちの意識なんかそんなものなのだ。舞台監督の塚本修さんからメールを頂かなかったなら、絶対に行かなかったし、こういうイベントが行われていたことも知らなかった。でも、行ってよかった。大山さんによる渾身のパフォーマンスに感動した。彼女が網膜色素変性症である、ということを抜きに . . . 本文を読む