満を持して見た公開初日の大スクリーンから、まだ2週間とちょっとしか経っていないのに、もう小さな劇場に鞍替えして、細々と上映されている。これだけのスケールの超大作なのに、思うようにはお客が入らない。今、映画はもう大衆の娯楽ではなくなったようだ。従来なら、これだけの凄い傑作なら、社会現象にもなったはず。30数年前のメル・ギブソンをスターダムの押し上げた3作はいずれも大ヒットした。今回は先の3作を遥か . . . 本文を読む
1時間50分が長いって感じるのは、お約束に縛られて説明のためのストーリー回収に終始するからだ。今回はちょっと殺陣のシーンが短めに設定されていた気がしたが、それはストーリーの収拾に手間取ったからか。大衆演劇は完全に定番なので、本来説明はいらない。なのに、今回は不思議にもたもたしている。この手の作品は、説明よりも、個々のキャラクターを立たせる見せ場をしっかり作り、観客を満足させられたならばそれでいい . . . 本文を読む
もし、ヒトラーがフロイトと出会っていたなら。そういう魅力的な仮説に基づく2作品を別々の作家、演出家、キャストで描く2作品を同時上演する企画。それぞれ1時間の作品は全く独立し、リンクしない。そんなそっけないほどのさりげなさがいい。セットで何かを伝えるわけではない。時代も違う。アプローチも違う。でも、ふたつは同じようにヒトラーとフロイトの出会いを描く。共通項はそれだけ。もちろん、それ以上何もいらない . . . 本文を読む
こんな映画ありえん、と思った。3部作の完結編のPART1だからある程度は覚悟したけど、ここまであからさまにやられたなら、腹立ちを通り越して呆然とするしかない。2時間の膨大な予告編を見せられた気分だ。そこには徒労しかない。期待すら抱かせない。
ここには何の意味もない。これではただのブリッジですらない。だいたいまともなストーリーすらないのだ。来るべき最終決戦に向けての心の準備が描かれるだけなのであ . . . 本文を読む