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映画・演劇のレビュー

『レヴェナント 蘇えりし者』

2016-04-25 21:43:28 | 映画
  3週連続で、今年のアカデミー賞受賞作品を見る。そして、今回が大トリだ。作品賞を『スポットライト』に譲ってしまったけど、実質はこれが最高作品だったのではないか。イニャリトゥが今年もやってくれた。昨年の『バードマン』は技術的な驚きだが、今回は作品としての驚きだ。根性でこんな過酷な映画を作り上げた、としか言いようがない。たいしたもんだ。(というか、なんだ、その上から目線は!) &nbs . . . 本文を読む
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『白河夜船』

2016-04-25 21:35:42 | 映画
  吉本ばななの初期の傑作小説の映画化である。(最近気付いたのだが、「よしもとばなな」から吉本ばななに改名、というか、戻している!)は昨年3月大阪アジアン映画祭で先行上映されて4月に劇場公開された作品だ。実は公開時、敢えて見なかった。見る勇気がなかったのだ。大好きな小説の映画化は自分の中に確固としたイメージがあるから、それが損なわれるのが怖い。映画と小説は別物、と単純に割り切れたならい . . . 本文を読む
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石田千『からだとはなす、ことばとおどる』

2016-04-25 21:21:00 | その他
  詩人であり、小説家でもある石田千さんの書く詩でもなく、小説でもない、ましてや、安易なエッセイでもない作品。このノンジャンルの文集は、ことばと戯れるわけではなく、ことばによって、人間や時間とのかかわりを描く。帯には「あたりまえに失われる毎日をひきとめたいと書くことは、だいそれた望みと思う」と書かれてある。これはそういう文集なのだ。   最初の数編を読んで、そのあまりのと . . . 本文を読む
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