久々に興奮するバイオレンス映画の登場だ。北野武監督2年ぶりの新作。(シリーズとしては5年ぶり)『アウトレイジ』シリーズが3部作としてここに完結する。同時に『この男、凶暴につき』でスタートした北野武監督のバイオレンス映画の完成形でもある。これは『アウトレイジ』だけではなく、そこに至る『ソナチネ』から『HANABI』を経て、このシリーズに流れつく、その延長線上にある。北野映画の集大成で . . . 本文を読む
東野圭吾の原作が面白かったからかなり期待したのだけど、さすがの廣木隆一をしてもこれは難しかったようだ。お話が飛び飛びになっていくので、映画としてのダイナミズムが発揮されない。手紙の話なので、そこを映像化するのは難しい。原作はパズルのようなお話がきれいに収束していくのが見事なのだが(これって伊坂幸太郎が得意のパターン。でも、泥臭い東野圭吾がすると、このベタな話にはぴったりくる。それだ . . . 本文を読む
今回は「ドストエフスキーという名の亀(」演出:栖参蔵)と「遁走曲エロチカ」(演出:阿矢)の2本立。このわけのわからなさが短編故、作品の魅力になっている。もし、長編でこれをやられたなら腹が立つところだが、短編ならキツネにつままれた気分でスコンと受け入れられる。なんか騙されたような、でもそんな不思議って、どこにでもあるかも、という気分。理屈の通らない不条理をそのまま受け止める、という感 . . . 本文を読む
先日の略称『民生ボーイと狂わせガール』を見た時もそうだったが今回も同じで、最近もう恋愛映画には全く食指をそそられなくなっている。そんな自分に驚く。(年は取りたくないなぁ、と改めて思った)しかも、今回はまたぞろ高校の先生と生徒のお話で、もうこのパターンは食傷気味だ。(自分が高校で働いているから、こういうのは見ていてなんだか恥ずかしい)
ただこれは、最近の定番であるマンガの映画化では . . . 本文を読む
先日のアニバーサリーver.と較べると、とてもわかりやすい作品に仕上がっていることに驚く。各作品はそれぞれちゃんと劇場に合わせたアレンジがなされているのだが、基本は同じ台本を使ってある。それをこんなにも肌合いの違う2本の作品に仕上げたのだ。台本を書いたはせひろいちはこのオリジナル版の方にも少し手を入れてくれたらしい。オリジナルはもちろんこのウイングフィルドで上演されたも . . . 本文を読む