鹿島勤監督の『今日から俺は!!』という映画をご存じだろうか。『ビーバップハイスクール』が受けたから徒花として、企画された。そして、本家とは違う笑いを提示した。あの映画はそんな秀作だった。きっと今の若い世代は知るはずもない。公開当時もまるで顧みられることはなかった映画だけど、実に面白い映画だった。プログラムピクチャーだからこそ、出来るささやかな輝きを呈した。(鹿島監督のこの映画はVシネマとして作られ . . . 本文を読む
重松清の小説の映画化。若い父親が、妻を失い、たったひとりで幼い娘を育てる10年間の軌跡を追う。子育て映画。山田孝之がこのどこにでもいそうな普通の男を演じる。力むことなく、とても自然に子育てと向き合う。近年エキセントリックな芝居が多かった彼がこんなふうに普通の人を、普通に見せる姿はなんだか新鮮だった。力みがないから、嘘くさくない。山田孝之じゃないみたい。
娘を演じた3人の子役もとてもいい。特に2人 . . . 本文を読む
この夏いちばん見たかった映画を見たのだけど、なんだか思っていたような映画ではなくて、戸惑う。でも、それってこの映画のせいなんかではなく,僕の勝手な思い込みのせいだ。だから、自分が悪い。甘いノスタルジックな懐古趣味のドラマを期待したわけではないけど、この厳しさは今の弱り切った僕にはキツい。
この映画の直前に飯塚健監督の『ステップ』を見た。これもいい映画だった。たまたまこの2本を連続で見たのだけど、 . . . 本文を読む