小林啓一監督の新作。『逆光の頃』を見て注目した。その不思議なテイストは今回の作品にも引き継がれている。主な登場人物はたった6人。しかも二人ずつがペアになっていて、3つのふたりのやり取りが描かれそれらは基本、交錯することはない。だけど、3話からなるオムニバスでもない。この高校の中で過ごす3組の男女の物語。こんなにも関係性が希薄で、お話が交わらないまま2時間続いていくような映画を見たことがない。
映 . . . 本文を読む
大阪の劇団である万博設計と札幌の劇団である清水企画が名古屋の佃典彦の書下ろし新作戯曲を競作して同時上演するという企画。それぞれのホームグランドで2本一緒にこの10月に上演する。まず大阪先行で今週、さらに3週間後には札幌公演。
台本は実にわけのわからないお話で、最初の清水企画版を見たとき、何だったのだろうか、と戸惑うばかり。10分の休憩後、万博設計版を見る。同じ台本だから、さっきほど戸惑うことはな . . . 本文を読む
待ちに待った007の最新作の公開である。コロナのせいで散々な目にあった映画は枚挙にいとまもない。もちろんこの映画もそうだ。何度公開延期の憂き目にあったことか。今回だってほんとうに10月1日の公開されるのか、心配した。だけどなんとか無事に公開されてよかった。もちろん公開初日の朝、見に行ってきた。なんと2時間44分の大作である。シリーズ第25作、そしてダニエル・クレイグによるボンド映画第5作であり、完 . . . 本文を読む
アフタヌーンティーに興味があるわけではないけど、表紙のデザインに惹かれて読み始めた。もちろん古内一絵だから、きっと面白いのだろうことはわかっていたけど、読み始めて期待以上の出来で、手にしたのは正解だったと確信する。
お菓子とお茶だけなのに女のひとたちが(女性だけではないけど)高いお金を出してアフタヌーンティーをを楽しむのは、そこに生まれる心の余裕や贅沢を大切にしたいからだろう。何を大切にするかは . . . 本文を読む