昨年12月の公演を配信で見た。タカハ劇団を初めて見たのだが、とても刺激的で面白い。もちろん生で見たならもっと感動したのだろうけど、配信でもこの作品の面白さは十分伝わってきた。近未来の日本を舞台にしながら、最後は戦時中へと至る。先の大戦中の日本を想起させるあからさまなラストの展開は少し安易だが、(赤紙とか、お国のために死ぬという美談に貧しい庶民たちが踊らされていく、とかいう部分)ここにある恐怖はあの . . . 本文を読む
副題に『万年筆よろず相談』とある。三宮のかたすみ、ひっそりとたたずむ小さな洋館。そこにある万年筆の修理、販売をしているお店が舞台だ。店主とアルバイトの大学生のところにお客が自分の万年筆を持参してやってくる。彼らはそれぞれ問題を抱えている。店主は修理と共に、かれらの悩みの相談に(たまたま、なんとなく成り行きで)乗り、なんとなく解決していく、なんていうよくあるパターンの短編連作である。こういうパターン . . . 本文を読む